腹ごしらえし、人生の大一番へ

春場所では大関とりに挑む。人生の大一番でもあり、さぞかし張り詰めた雰囲気…かと思いきや、表情は明るかった。この日は2月上旬ということもあり「今からいろいろ考えても仕方ない。場所が始まれば、もっと重圧が掛かるかもしれない。大丈夫です」と頼もしかった。

富山の豚肉を使った大子錦特製ミルフィーユカツ
富山の豚肉を使った大子錦特製ミルフィーユカツ

脂が乗った氷見の寒ブリの刺し身(左)。上は甘エビの昆布締め、右は上かじき昆布締め
脂が乗った氷見の寒ブリの刺し身(左)。上は甘エビの昆布締め、右は上かじき昆布締め

富山ではNBA八村塁と並ぶ人気者で、本場所中は毎日、朝乃山の話題で持ちきりだという。今回は55センチもあるタイの細工かまぼこも贈られ「頑張ります!」と力強く誓った。

55センチの巨大なタイの細工かまぼこには「頑張れ!!朝乃山関」のメッセージと軍配があしらわれた
55センチの巨大なタイの細工かまぼこには「頑張れ!!朝乃山関」のメッセージと軍配があしらわれた

朝乃山(前列右)に贈られた巨大なタイの細工かまぼこ
朝乃山(前列右)に贈られた巨大なタイの細工かまぼこ

富山のブランド米「富富富(ふふふ)」を口にすると「富山のお米ですか」と目を輝かせるなど興味津々の様子。「でも、水が大事なんですよね。味が全然変わりますから」とグルメぶりものぞかせた。大関昇進したあかつきには、富山の水も加わって“おめでタイ”ちゃんこ企画ができるかも!?

「富富富」を頰ばる朝乃山
「富富富」を頰ばる朝乃山

富山県のブランド米「富富富」
富山県のブランド米「富富富」

◆高砂部屋ちゃんこ食材一覧◆ ※食材名、数量(提供元)
細工かまぼこ1個(四方蒲鉾)
豚バラ肉・とやまポーク20キロ(JA全農とやま)
氷見うどん20人前(海津屋)
ネギ10本、ニンジン10本、タマネギ10個、大根5本、白菜5玉、里芋10キロ(JAなのはな)
ブリ1本(浜井水産)
黒とろろ・白とろろ1キロ、真昆布1キロ、根昆布だし3本、おぼろ昆布300グラム(道正昆布)
上かじき昆布締め、甘海老昆布締め各20パック(高岡食のブランド推進実行委員会)
ほたるいか刺し身10パック(葵食品)
シロエビ1キロ(射水市)
酒「よしのとも」1本(越乃めぐみ)
酒「玉旭BLUE」1本(玉旭酒造)
酒「黒部峡」3本(朝日町)
酒「曙」1本(髙澤酒造場)
米「富富富」10キロ(富山県)

◆高砂部屋 1878年(明11)創設。師匠は代々「高砂浦五郎」を名乗る。現親方(元大関朝潮)で7代目。横綱、大関を多数輩出する名門。若松部屋を興していた現親方が6代目の定年に伴い、02年2月に合併して高砂部屋を継いだ。現在は他に部屋付き若松親方(元前頭朝乃若)と錦島親方(元関脇朝赤龍)、力士20人、行事2人、呼び出し2人、床山1人、若者頭の伊予桜が所属。

◆富山のかまぼこ 魚本来のソフトな食感と風味が特長。すり身を昆布で巻いた昆布巻きかまぼこや、タイなどをかたどった細工かまぼこ、最近はすし風かまぼこも登場するなど種類が豊富。富山県では婚礼や人生の節目、お祝いなどに細工かまぼこが使われ、大きさや華やかさも特徴。発祥や発展の経緯は諸説あるが「福」をお裾分けする風習が育てた独特の文化とされる。

◆富富富(ふふふ) 富山の水、富山の大地、富山の人が育てた富山づくしの米。粒ぞろいが良く、炊きあがりのつやと透明感があり、うまみ、甘みが際立つのが特長。農薬を抑え、徹底した生産管理のもとで栽培、収穫することで安全と安心を追求している。

(2020年2月25日付日刊スポーツ紙面掲載)