飽きが来ないように微妙な変化を

皆さま、いつも応援していただき感謝しています。高木佑真です。このたび、両親のために作る「ゆまカレー」がレトルトパックになりました。

私がよく走る川崎競輪のPR用です。パッケージにはレースで先行する姿をもじって「てっていせんこう味」や、いい走りができてないから「まだ甘口」って。ホントは父の好みで辛口なんですよ。

川崎競輪PR用に制作された「ゆまカレー」を手に笑顔の高木佑真
川崎競輪PR用に制作された「ゆまカレー」を手に笑顔の高木佑真

選手になって10カ月。早く優勝したい。今は開催が中止になり、空いてしまった時間でレベルアップ! 「ゆまカレー」を作って食べて元気になって、また猛練習。今日はそのレシピをお伝えします。

大事なのは食感。私はごつごつした感じが好きで、大ざっぱに切った野菜を煮過ぎない。

そして、辛さや香りをいつも微妙に変える。毎週のように食べてもらう父を飽きさせないためです。今回は、両親が庭で育てたローズマリーを使いました。

両手をフルに使って料理する“二刀流”
両手をフルに使って料理する“二刀流”

ゆまカレー作り方

①大きな鍋で適量のごま油を熱し、まずはみじん切りしたニンニク、次に乱切りしたニンジンとひと口大にしたジャガイモを合わせて炒める。焦げ目がついたら、くし形に切ったタマネギと多めの水、コンソメスープの素を加える。

②強火、中火と加減しながら、ジャガイモにつまようじを刺して少し硬さがあるか確かめる。次に弱火にしてカレールーを加える。

③フライパンにごま油を引き、まずはニンニク、次にひき肉を炒め、ローズマリーを切らずに置いてふたをする。しばらくしてローズマリーを除き、ひき肉を鍋に入れる。

④味の微調整は「気分と思いつき次第のテキトー」。オイスターソースやナツメグ、ターメリック、コリアンダー、クミンを足す。

⑤ご飯にカレーやパセリを盛りつけて完成です。

材料(8~10人分)

硬めに炊いたご飯適量、ジャガイモ、タマネギ各2個、ニンジン2本、ニンニク1個、豚ひき肉適量、市販のカレールー(約190グラム)。ごま油、オイスターソース、クミン、コリアンダー、ナツメグ。ローズマリー。旬のその時々の香草。

ゆまカレーが完成っ! 愛犬マロンちゃんとともにお食事タイムが始まる
ゆまカレーが完成っ! 愛犬マロンちゃんとともにお食事タイムが始まる

◆高木佑真(たかき・ゆま)1998年(平10)12月28日、長崎市に生まれ、横浜市で育った。小中でバスケットボール、横浜翠陵高ではサッカーに打ち込む。3年冬に父の知人からガールズケイリンの様子を聞いて一念発起。競技用の自転車に乗って1年足らずで技能試験を一発パスした。昨年7月にデビューし、通算66戦11勝で準優勝が最高。総収得賞金は607万9100円。武器は先頭に立って風を切る先行。165センチ、63キロ、太ももは61センチ。血液型はA。

川崎競輪場で練習に備える
川崎競輪場で練習に備える

◆担当記者から 「ゆまカレー」ができたと知り、驚き、うれしかった。昨年秋の記者とのやりとりが元で、今度こそレシピを取り上げたいと思った。高木も「次の日曜日に」とノリノリ。当日は手順ごとにリアルタイムで、お母さんが撮った画像が送られてきた。合計123枚。どれからも香ばしさが想像できた。高木はきっと、そばで見守る両親へ、恩返しの気持ちを隠し味にするのだとも思った。レシピの「テキトー」と裏腹に、人への気遣いは、とても繊細。開催中止が相次ぐが、ファンの期待に応えようと練習を続けている。【野島成浩】

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