緊張で食事がのどを通らないときは

笑顔あふれたオンラインランチ会
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柔道界で最初にオリンピック3連覇の偉業を達成した野村氏は、現役時代の意外な一面を打ち明けました。

野村氏 「五輪直前は、緊張と不安と恐怖しかない。柔道は金メダルを取らなければいけない使命があるので、笑顔にもなりづらいしピリピリした状態が続く。ただ、同じ恐怖や不安を共有できる代表だけは心が許せるというか、弱い部分も出せるので、試合前に仲間やチームで食事した思い出は、すごく残っています。楽しいだけじゃなかったけど」

野村氏といえば、公には決して弱音を吐かず、強気でいた印象が強い人です。萩原さんも「野村さんが『緊張する』って言っているイメージがない」と驚きました。

野村氏 「外に向けては『オレは絶対チャンピオンになる』と強い部分しか見せなかったです。基本的に、弱い部分を見せていい人は本当に限られていて、超一流と言われるアスリートたちも超人ではないから、やっぱり甘い部分や弱い部分はあるんですよね」

そこで、小椋さんがひと言。
「皆さん、緊張してご飯を食べられなくなっちゃうときって、ないんですか?」

萩原さん 「ありまーす! 私はすごく弱かったので、緊張したら何も食べられなくなった。脱水っぽくなり、点滴してもらったこともあります」

緊張するとおなかを下しやすくなる、という話を聞いたことがありませんか。不安感や緊張と腸は密接に関わりがあるそうです。

では、緊張して食事がのどを通らないときに、何かいい食べ物はないのでしょうか。

そんな小椋さんの質問に、前川さんは「まずはご自身がいつも食べているものや、好きなもの。すごく好きだから、緊張していても食べられそうだなというものが1つでも2つでもあれば、心の支えになり、体も支えてもらえると思います」と教えてくれました。

「信号の色」、目で見て楽しい食事に

現役時代に食事・栄養の知識を学んだ3人。その中で、萩原さんが今も気をつけているのは「信号の色」です。

萩原さん 「現役時代に管理栄養士さんから教えてもらった『信号の色』を必ず食卓に並べられるようにしています。ごはんやパン、うどんにプラスして、3色のおかず。赤、緑、黄色…野菜や卵などです。栄養もいいですし、目で見て楽しめて食欲が増す効果もあるので、色にはすごく気をつけています」

この「目で見て楽しむ」という考えは、小椋さんも同じです。

小椋さん 「選手の時は、競技のために頑張って食べている時があった。今は自分が食べたいものを食べようとメニューを作っています。ただ、栄養士さんに教わった知識があるので、メインのお肉かお魚を作ってから、野菜の品数をたくさん使うように…。やっぱり目で見て楽しいなと思う食事にすると、たくさん食べられますよね」

子供時代の食事は三者三様

左上から時計回りに萩原さん、野村氏、小椋さん
左上から時計回りに萩原さん、野村氏、小椋さん

最後に3人に、子供時代の食事のエピソードについて尋ねました。

野村氏は中学時代、体重が30キロ台だったこともあり、女子選手にも負けていました。

野村氏 「食が細かったので、親からはしっかり食べなさいと言われていました。田舎に住んでいる子供なので、洋食よりもひじきや肉じゃが、きんぴらとか、和食がすごく多かった。根菜をよく食べるのも、子供の時の食生活の習慣かなと思います」

萩原さんも食が細い子供だったそうです。

萩原さん 「私も食がすごく細かったので、食べることも練習だと言われて1日7回も食べました。7回食事して、練習して、体重や筋力が増えていきました。母の友達がお野菜など旬のモノをくださって、旬のモノを旬の時においしく食べるということは、頑張ってやってくれていましたね」

小椋さんはもう少し自由だったそうですが、好き嫌いは許されていませんでした。

小椋さん 「うちは、きょうだいが4人いたので好きなモノの争奪戦。奪い合っていた食卓でした。ダメだったものは甘いジュース。牛乳や100%のオレンジジュース、お茶しかなかったです。お菓子はおかきでしたし、間食も禁止されていました。食事面でダメなものはなかったですが、ちゃんと食べなければ次の日の朝までご飯が残っていたので、嫌いなモノまで食べさせられていました」

9月26日は「大腸を考える日」

この日のイベントのテーマは「大腸活」。

イベントでは❶ビフィズス菌が「短鎖脂肪酸」という大腸を守る“スーパー物質”を生成する❷ビフィズス菌は年齢とともに減少する傾向なので、意識して摂ることが大切❸腸内フローラを整える酪酸菌(らくさんきん)は、食品ではぬか漬けくらいなため、医薬部外品などで補う❹ビフィズス菌や酪酸菌などの「善玉菌」のエサになる水溶性食物繊維は根菜や海藻類、大麦に多く含まれ、特に世界で最もメジャーなのは「イヌリン」という成分――なども紹介されました。

そして、大腸活に最も効果的なのは、大腸が蠕動(ぜんどう)運動という運動を開始する「朝食」であることも。

腸の形が数字の「9」に似ていること、「26」をフローラの語呂合わせとして、9月26日は「大腸を考える日」に制定されています。

世界で戦ってきた3人の話も参考に、アスリートはいいパフォーマンスを生み出すために、そうでない人は健康のために、腸内環境を整えていきましょう。【アスレシピ編集部】