長い夏休みも終わり、いよいよ新学期スタートですね。いつものペースに戻ってホッとする部分もあるでしょうが、毎日のお弁当作りの重圧に押しつぶされそうになっている方も多いのではないでしょうか?
お弁当は、食べ盛りの子どもたちにとってまさに“命綱”です。苦手な物や残り物を入れると不平不満は出るし、やれ、唐揚げ! トンカツ! ショウガ焼き! と口を開けば、肉、肉、肉!
一方、暑い盛りは過ぎたとはいえ、詰めたものが傷まないかと、まだまだ気になるこの季節。「何を入れたらいいの?」と私も息子たちが高校生の頃、悩んでいたことが思い出されます。
母にとっては、お腹も心も満たされる上に傷む心配の少ない満足弁当を期待されると、正直「辛い!」ですよね。
酸味のある肉おかずでお悩み解決
私自身、そんな悩める季節を幾度となく経験し、色々なおかずをお弁当に詰めてきた中で、「おいしかったよ!」と言われることが多かったものは、酸味のあるボリューム肉のおかずだったように思います。
「それってどんなの?」と思われるかもしれませんが、要するに梅干し、酢、レモンなどを効かせ、味をしっかりつけた肉料理のことです。
そんなレパートリー持ち合わせていないし、なんだか難しそうだし…とお思いですか? ご安心下さい。これらは、新たなレシピを作るというよりは、いつもお弁当に入れている肉料理に、酸味をプラスするという作り方で問題なく出来上がります。
例えば、
【梅】
・梅干ショウガ焼き…ショウガ焼きのタレに甘めの梅干しを刻んで加え、豚肉の焼き上がりにからめる。
・トンカツの梅チーズ焼き…トンカツの上に練り梅を薄く塗り、スライスチーズをのせ、オーブントースターで温める。
【酢】
・牛肉のポン酢しぐれ煮…しぐれ煮の調味料を、ポン酢とみりんで仕上げる。
・鶏唐揚げの甘酢漬け…揚げたての唐揚げを甘酢にからめる(唐辛子を効かせてもOK)。
【レモン】
・豚コマ肉のレモン炒め…豚コマ肉に、レモン汁とオリーブ油、塩を揉み込んで炒める。
・サケのレモン焼き…鮭の塩焼きの焼き上がりにレモン汁をからめる。
目先が変わるし、傷みにくい。何より暑さが残るこの時期、体力回復にも一役買う酸味をお弁当にコンスタントに入れられるというのは、食べ手にとっても、作り手にとってもラッキーなことですよね。
もちろん、これらはお弁当だけでなく、夕飯のおかずにも役立つ味付けです。そろそろあっさり夏向き料理に飽きてきた食卓に、酸味のある肉おかずがあれば、家族の箸が進むことでしょう。