暑さも落ち着き、本格的なスポーツ、そして食欲の秋がやってきました。さまざまな大会も目白押しのこの時期、食周りを充実させて体力アップを図りたいですよね。
とはいえ忙しい中、時間通りに腹ぺこ君たちの胃袋を満たす食事を用意しようと思うと、出来上がったころにはヘトヘトになることも。そんなときは「作り置きおかず」を用意しておきましょう! というのが、一般的なお話ですが、実はここに落とし穴があります。
大人2人程度の量なら、日々の調理の片手間に用意するのもさほど大変ではないのですが、育ち盛りの子供らを含め、家族全員の胃袋を満たす量を前もって用意しようとすると、それだけで大仕事。毎日のことだから、どこかで頑張らねばならないのですが、せっかくのお休みをつぶすのは、残念ですよね。
「作り置き」の指南書もここ数年増えてきましたが、今回は「本当に忙しい時に用意する作り置きおかず」はどんなレシピが最適なのか? そのポイントをいくつかご紹介したいと思います。
作り置きおかずのポイント
*①材料が少ないこと*
多くの材料を下処理するだけで時間がかかりますし、調理しやすくするために切りそろえる作業が多くなります。4種類の食材を使う料理を1品作るなら、2種類を使って2品用意した方が楽なことも。
(例)1品=アジアン春雨サラダ → 2品=麻婆春雨+たたきキュウリと生姜の甘酢あえ
*②調味料でバリエーション*
気がつけば醤油味になりがちの夕飯。似た調理方法の料理で、味つけをがらりと変えるとメリハリがつきます。
(例)肉と野菜を煮る → 肉じゃが、カレー、白菜と豚肉のミルク煮、鶏肉とタマネギのトマト煮
*③野菜は後付け*
「野菜を一緒に調理しておかなければ、栄養が偏る」と思いがちですが、実は食べる際に野菜をプラスれば、悩みは解消できます。逆に水分の多い野菜を使った作り置きおかずは保存性が悪く、味の劣化も早くなります。
(例)食べるときにさっと洗ってちぎったレタスを添える。モヤシを茹でて料理と合わせる。
*④切らないで使える素材を上手に選んで*
簡単な食材でも、切る作業が多いと調理時間は長くなります。買ってきたそのままで調理できる食材を上手に使うと時短できます。
(例)肉・・・鶏モモ唐揚げ用、手羽先、豚コマ、ひき肉など
野菜・・・モヤシ、ミニトマト、シシトウ、シイタケなど
その他・・・切り干しダイコン、カットワカメ、高野豆腐(1口サイズ)
*⑤調理道具を多く使わない料理*
作り方は簡単でも、いろいろ道具を使う料理は片付けが大変です。鍋ひとつでできるもの、油はねが少なく、コンロ周りの掃除が必要ないものなど、レシピ以外の面にも目を向けると気持ちがラクになります。
上田家頻出の煮るだけ15分の鶏料理
今回は、そんなポイントを踏まえた我が家で頻出の鶏料理を2品ご紹介します。
作り方は調味料とともに煮るだけ。道具はフライパン(または鍋)ひとつ。加熱時間は15分ほど。蓋をして火にかけておけばいいので、油はねもなく調理も楽々。食べる際に生野菜を添えて盛りつければ立派な1品ですし、茹で野菜と卵(温泉卵、炒り卵、目玉焼きなど)とともにご飯にのせれば、立派などんぶりやお弁当になります。
*●鶏もも肉の醤油煮*
<材料3~4人分>
鶏もも 2枚600g
醤油 1/3カップ
みりん 1/3カップ
砂糖 好みで。大さじ1程度入れても
水 2/3カップ
ニンニク 1かけ
<作り方>
(1)ニンニクは皮をむいてたたいておく。
(2)すべての材料をフライパン(または鍋)に入れる。蓋をし、中火にかける。沸いてきたら、そこから12分煮る(途中一度鶏肉を裏返す)
(3)蓋を取り、火を強めて焦がさないようにフライパンまたは鍋を時々揺すりながら煮汁を半量に煮詰める。
(4)密閉容器に入れ、冷めたら冷蔵庫保存(保存期間は4日)
*●鶏もも肉のスパイシーソース煮*
<材料3~4人分>
鶏もも肉 2枚600g
ウスターソース 大さじ5
カレー粉 小さじ1
トマトジュース 200ml
<作り方>
(1)すべての材料をフライパン(または鍋)に入れる。蓋をし、中火にかける。沸いてきたらそこから12分煮る(途中一度鶏肉を裏返す)
(2)蓋を取り、火を強めて焦がさないようにフライパンまたは鍋を時々揺すりながら煮汁を半量に煮詰める。
(3)密閉容器に入れ、冷めたら冷蔵庫保存(保存期間は4日)