「油=体に悪いもの」と考えていませんか? スポーツ選手は「揚げ物は食べない」「肉の脂身は残す」など油を避けているイメージがあるかと思います。体脂肪が増えないよう余分なエネルギーをとらないことの表れですが、アーモンドなどのナッツがブームのように脂質にも必要なものがあることを理解し、意識してとる選手もいます。

 選手にとって必要な油は、DHAやEPAなどの魚油やアマニ油、エゴマ油です。これらはオメガ3といって体に必要な脂質です。脂質はエネルギーになるだけでなく、ホルモンや細胞膜の成分にもなります。トレーニング量が多い場合は、特に意識してとることで良いコンディションを保てます。一方、とりすぎるとマイナスとなるのがトランス脂肪酸。菓子やパンなどに含まれるショートニングやマーガリンに含まれる脂質でとりすぎ注意です。

サンマご飯
サンマご飯

 今回紹介するレシピは「サンマご飯」。炊飯器に入れて炊くだけなので、遠征先の選手の補食としてもよく取り入れていたメニューです。サンマはDHAなどの魚油を含みます。ショウガやあさつきは、抗菌作用があり免疫力も高めるため、体調を崩しやすい季節の変わり目にはどんどん取り入れたい食材です。特に、あさつきはビタミンも豊富のため風邪などが気になる時は多めにすると良いでしょう。米1合にさんま1匹の割合のため、無理なく体づくりのタンパク質もとれます。季節を感じながら、体に良いメニューを料理してみてはいかがでしょうか。【管理栄養士・川端理香】

(日刊スポーツ紙面より)