前回は「体のキレ」が必要な競技について書きました。今回は、有酸素運動の代表であるマラソンや水泳などの持久力を必要とする競技の食事についてです。
これらの競技は、練習によって破壊される筋肉を修復するためのタンパク質が必要ですが、エネルギーも多く必要です。エネルギーは、車で例えると「ガソリン」です。ガソリンがなくなると、車は走れなくなり、思うような動きができず疲労やけいれんが起きたりします。さらに、エネルギー不足のまま運動すると、筋肉を破壊してエネルギーにするため、けがやコンディション不良の原因にもなりかねません。
今回紹介するのは「唐揚げ野菜のゆずコショウ丼」。丼ものはご飯が多く食べやすいため、エネルギー補給をしたい時に最適です。練習量が多くなると、エネルギーが必要なのに食欲が落ちる時があります。そんな時こそ「丼」にすれば、選手の食欲も進みやすくなります。抗酸化作用があるキャベツやピーマンなどの野菜をさっと炒めることで量も多く取れ、野菜の脂溶性ビタミンの吸収を高める鶏肉を組み合わせれば、ベストコンディションをキープすることにつながります。ゆずコショウなどの調味料もこれからの暑い時期、食欲が落ちるのを防ぐ「夏バテ予防」のアイテムになります。ぜひ、お試しください。【管理栄養士・川端理香】
(2016年6月22日付日刊スポーツ紙面より)