寮生活を送る高校生ラグビー選手の保護者の方から「寮生活を送る選手や、その保護者向けにアドバイスが欲しい」というリクエストをいただきました。

 高校生の時から親元を離れ、寮生活を送る選手はたくさんいます。朝食と夕食は寮で出る場合がほとんどで、昼食は寮で弁当を準備してくれる場合と、自分で食堂やコンビニエンスストアで購入するケースがあります。提供される食事の内容はその寮によって違いますが、ご飯はお替わり自由で、主菜や副菜などのおかずは決められている場合が多いようです。

 ラグビー選手が寮生活を送る場合、「体を大きくする」という課題に見合うエネルギー、栄養素の摂取がうまくできず、思うように体重が増えないケースがあります。

 寮の食事の内容にはなかなか介入できませんが、選手自身が購入したり、保護者がまとめ買いして寮に送ることができる、常温保存可能なおすすめ補食やプラス食品を、パターン別に2回に分けて紹介します。

体重が増えない原因は?

 体重が増えない原因の多くはエネルギー摂取不足。成長期であり、日常的に強度の高いトレーニングをしている選手は多くのエネルギーが必要です。また、食事の準備や片づけの当番などで食事時間が短いこともエネルギー不足の原因になります。タンパク質系食品と組み合わせると、筋量アップにつながります。

<おすすめ食品>

レトルトご飯
 電子レンジが使える場合に夜食などで魚の缶詰などを組み合わせるといいですね。

食パン、ロールパン
 どこでも手に入る便利でコストも優秀な食品。乳製品と組み合わせて食べましょう

シリアル、フルーツグラノーラ
 ラグビー選手の食事1食分には多くの量が必要ですが、補食や食後のデザートに活用しましょう。ナッツやドライフルーツが一緒にパッキングされているタイプがおすすめです。砂糖やチョコレートがまぶしてあるものは避けましょう。1回分をプラスチック容器に入れて学校に持って行き、牛乳やヨーグルトと一緒に食べるのもいいですね。

バナナ
 アスリートのエネルギー補給といえばこれですね。1房買って練習前と練習後に1本ずつ食べると良いでしょう。

 次回は「タンパク質補給」「ビタミン・ミネラル補給」のおすすめ補食を紹介します。

 さて、今回紹介するレシピは「トマトポトフ」です。ポトフの肉は低脂肪の豚もも肉を使い、時間短縮で調理ができます。ニンジン、ブロッコリー、トマト(缶)など緑黄色野菜もたっぷりとれるので疲労回復におすすめです。

【管理栄養士・金子香織】