長期休暇や活動の自粛で、生活リズムが乱れてしまった選手もいるようです。生活リズムを正そうという時、食事時間、特に朝食時間の管理をすることはとても有効です。

朝食の欠食率男性15%、女性10%

厚生労働省の「国民健康・栄養調査」の経年変化によると、朝食の欠食率は男性15%程度、女性10%程度で男女とも20代が最も高くなっています。朝食を食べない理由の1つに起床から外出までの時間が短く、時間の余裕がないことが挙げられます。

朝食に使う時間はわずか平均11分

朝起きてから外出するまで、日本人の平均は1.3時間。そのうち朝食に使う時間は16.7%、つまり平均約11分しかありません。この短時間で食事を終わらせようとすると、食事の準備ができていない、すぐに食べられるものがない、食欲がないといった時は、朝食の時間を設けること自体、とてもハードルの高いことになってしまいます。

また、平均の起床時間が7時30分以降の人と、起床から外出までの時間が1時間未満の人も、それ以外の人と比べると、朝食を「ほとんど毎日食べる」と回答した数が少数でした。朝食を食べるには時間的余裕が必要であり、その余裕を生むためには就寝時間など、生活全体を考える必要があるのです。

学校や家庭での食育で食べる習慣に

現在、健全な食生活の実践を心がけている人は「学校で食に関する指導を受けていた」といった学校等での食育や、「1日3食決まった時間に食事をしていた」「家族そろって食事をしていた」「食事中に、家族と食について話をした」といった家庭での食育を行っていた人だと言われています。大人になってから急に習慣を変えることは難しいので、ジュニア期から食育に取り組んで、生活に染み込ませていけると良いですね。

今回は「牛まぶし丼」を紹介します。作るのも食べるのも短時間ですむ、時間のない朝食にぴったりの丼です。だしをかけてもおいしくいただけます。

管理栄養士・田澤梓