暑さに少しずつ慣れることを「暑熱順化(※)」と言います。暑熱順化することで、汗の質や量が変わるので、アスリートにとっては、暑い場所での練習に耐えられる体作りができるということになります。

具体的に言うと、次のような体の変化が起こります。

皮膚近くの血流量が増え、熱を体外へ放散しやすくなる。
汗に含まれるナトリウムが少なくなり、ナトリウムを失いにくくなる。
体温が上昇しにくくなる。
少しの体温上昇で汗が出るようになる。

暑熱順化できていない状態で、急に気温や湿度が高い日に運動をすると熱中症になりやすく、質の高い練習もできません。暑い日の練習に耐えられるようにあらかじめ準備をしておくことが必要です。

夏場のエネルギー補給、おすすめの補食

暑さに慣れてくると、練習時間も強度も長く、高くなっても練習ができるようになります。しかし、その分エネルギーと水分、ミネラルの補給をしないと、熱中症のリスクが高まり、エネルギー切れにもつながります。

ただ、夏場は食中毒も気になる時期ですので、エネルギー補給のための補食は衛生面に気を付けましょう。エネルギーゼリー、どら焼き、カステラなどの和菓子、ラムネやキャンディーなどは、すぐにエネルギーになるものでもあり、おすすめです。

今回は「あんチーズのホットサンド」を紹介します。クリームチーズの塩味と、あんこの甘味がちょうどよく、塩分と糖質補給ができます。

参考文献:「暑熱順化が熱中症に及ぼす影響の整理」環境省

管理栄養士・田澤梓

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