春の日差しとともに、紫外線が気になる季節となりましたね。紫外線は活性酸素が増える要因で、シミの原因にもなるということは皆さん、ご存知のことと思います。
「活性酸素」という言葉を聞くと、「体に悪いものだし、厄介だな」と思っていませんか? 実は、人間の体は不必要なウイルスや細菌などを分解、殺菌する時には活性酸素を利用します。余った活性酸素は、抗酸化酵素によって処理されますが、処理できないほど多くの活性酸素があると、細胞を傷つけ、その働きを阻害し、アレルギー症状を悪化させてしまうのです。疲労も感じやすくなります。
活性酸素を除去するため、ビタミン類やファイトケミカル等の抗酸化物質を摂取することが大切です。今回は旬の野菜であり、抗酸化力の高い菜の花を使った「菜の花と新ジャガイモのパスタ」を紹介します。
菜の花は、アブラナ科の植物の中でも抗酸化物質が極めて多く含まれている野菜です。抗酸化力の高いビタミンC、骨強化に必要なカルシウムも多く含まれています。
加熱30秒が抗酸化能力トップ
菜の花のゆで時間によって、抗酸化物質の能力は変化します。ある研究報告によると、沸騰したお湯に入れてから10秒後、20秒後…1分後、3分後に取り出し、冷ましてから水分を取って活性酸素消去能力を測定したところ、加熱30秒のものが、一番抗酸化能力が高く、おいしく食べられたとのことです。ゆですぎないことが大切です。
また、外食でスパゲティを頼んだ時、具に肉や魚が入っていたとしても、アスリートを目指す皆さんにとってはタンパク質が十分ではありません。今回のパスタのように、野菜がメインの具の場合は、副菜でタンパク質補給となる一品を頼むようにしましょう。
自宅や寮で作るときには、タンパク質源となる食材を入れるように心がけてください。今回は、遠征先や買い物に行けない時に重宝するツナ缶を使用しています。
なお、菜の花自体がアレルゲンとなってアレルギー症状が出てくることもありますので、アレルギー体質の方は摂取される際に注意しましょう。アブラナ科の植物でアレルギー症状が出た経験のある方は、主治医に相談した上でお召し上がりください。