間もなくホワイトデーです。バレンタインのお返しにお菓子を用意している方もいるでしょう。チョコレートを食べる方もいるのではないでしょうか。

甘くておいしいチョコレートは、リラックス効果や腸内環境改善などの健康増進作用もあり、ついつい食べ過ぎてしまうことも。一方で、「チョコレートを食べると体調を崩してしまう」という方はいませんか。

頭痛などの体調不良「バレンタイン症候群」

以前のコラム「チョコの食べ過ぎで頭痛になる人、興奮して眠れなくなる人も」で、チョコレートの食べ過ぎで頭痛や睡眠を妨げることがあることを紹介しました。バレンタイン時期にチョコレートを食べ過ぎて体調を崩す方がいるため、正式な病理疾患名ではないものの、総称として「バレンタイン症候群」という疾患名もあるほどです。

強いかゆみや水疱などの皮膚症状

このような頭痛だけでなく、ニッケル(金属)アレルギーの方がチョコレートを食べ過ぎると、強いかゆみや水疱などの皮膚症状が出てくることもあります。金属アレルギーはピアスやネックレスなどの金属製品を身につけて症状が出るものだと思われがちですが、微量のニッケルを含む食品を食べることで症状が出ることもあるのです。

ナッツ類、大豆、小豆、そばにもニッケル

ニッケルは、チョコレートに限らず、ナッツ類、大豆、小豆、そばにも含まれています。過去に金属製品を身につけたことで体調を崩した経験がある方は、食べ物の原材料や摂取量には十分注意しましょう。健康効果が期待できるとされるハイカカオチョコが、逆効果になることもあります。チョコレートを食べて気になる不調がある場合は、医療機関を受診し、相談してみて下さい。

今回紹介するのは、ポリフェノールが豊富な「豆乳ホットチョコレート」です。チョコレートは口にするとすぐに食べ終わってしまいますが、飲料にするとそのおいしさをしばらく味わうことができます。

チョコレートの原料カカオにはミネラル、食物繊維が含まれ、抗酸化作用などもあります。血流をより良くする働きもあるので、「豆乳ホットチョコレート」は体を温めるおやつ(補食)としてもお勧めです。地域によっては、朝晩の冷え込みが厳しいと思いますので、血行促進作用があるといわれているショウガと甘酒を加えています。

豆乳を使用することで鉄強化につながりますが、大豆アレルギーがあり、牛乳が飲める方は牛乳を代用してください。

いつも頑張っている自分に、お世話になっている周囲の方にホットチョコレートドリンクを作ってみませんか。ただし、砂糖を含むチョコレートは、食べ過ぎると砂糖の取り過ぎになるので、くれぐれも注意してください。

管理栄養士・乳井美和子、小高鏡子