食物アレルギーの原因食物の近年の調査において、「大豆は18歳以上に多い」という報告が出ています。大豆は皮膚疾患や口の中のかゆみなどのアレルギー症状を引き起こすことがありますが、大豆アレルギーの方やその食事を作る方からよく聞かれるのが、「『豆』とつく食物のどこまでを除去したらよいか」ということです。
「モヤシには、豆がついているものがあるけど、すべて除去すべき?」
「ひよこ豆、インゲン豆…豆は全部食べられないの?」
「ピーナッツはナッツ類? マメ類? 食べちゃダメ?」
豆にも色々あるので、大豆アレルギーの方は「豆」がつく食物には神経質になってしますね。
どの方にも共通してお伝えできることは、「食物アレルギーは個人差が非常に大きいため、大豆アレルギーの方も一人一人除去している食品は違います。最終的に医師の指示の下、食事の幅を広げていきましょう」ということです。検査の結果、医師から「大豆のみ」という指示があった場合は、「大豆の仲間」を除去するようにしましょう。
「大豆の仲間」とは?マメ科の分類
「大豆の仲間って何?」と思う方もいることでしょう。ここでは、皆さんが日頃疑問に思っている大豆と豆の分類を見ていきます。
●マメ科の分類
ダイズ属=大豆、青大豆、黒大豆
インゲンマメ属=インゲン豆、白花豆、金時豆、虎豆など
ササゲ属=小豆、大納言、緑豆など
エンドウ属=エンドウ豆
ソラマメ属=ソラ豆
ヒヨコマメ属=ひよこ豆
ラッカセイ属=落花生(ピーナッツ)
ヒラマメ属=レンズ豆
上の図のようにマメ科は分かれています。つまり、大豆アレルギーの方は、大豆が含まれる「ダイズ属」以外でアレルギー反応がなければ、食べることができます。
モヤシにも種類、緑豆・黒豆と大豆は別
「モヤシ」については、緑豆モヤシやブラックマッペ(黒豆)モヤシはササゲ属でダイズ属ではないため、基本的には食べられます。しかし、豆のついている大豆モヤシは大豆からできているため、大豆アレルギーの方は食べられません。
ナッツ類もダイズ属とは違う仲間
また同じく「豆」として考えられやすいナッツ類も、分類は様々です。落花生(ピーナッツ)はマメ科ラッカセイ属でダイズ属ではないので、医師からOKが出ていれば食べても問題ありません。クルミはクルミ科、カシューナッツやピスタチオはウルシ科とそれぞれ違う仲間です。
ちなみに、木の実アレルギーが増えていることは以前のコラムでお伝えした通りで心配になる方もいると思いますが、症状がなく、医師から除去するよう指示がない食物を控えることはありません。除去不要の食品を食べて症状が出た際には、医療機関を受診して下さい。
さて、季節は梅雨。どんよりとした天気は気持ちを落ち込ませたり、だるくなったりと、湿気による不調が出やすくなります。食欲不振も症状の1つです。
今回紹介するのは、消化力を上げるシソを使ったおかず「ひよこ豆のシソつくね」です。ヒヨコマメ科のひよこ豆は、抗酸化力の高いビタミンE、食物繊維、カリウムなどが豊富に含まれています。お弁当にも使いやすい1品ですし、ヴィーガン対応食にもなります。