皆さんの中で、マカデミアナッツでアレルギー症状が出たことがある方はいませんか。令和6年3月のアレルギー表示改正で、最近、アレルギー症例報告が増加しているマカデミアナッツがアレルギー推奨表示に加わり、症例が減少しているマツタケが推奨表示から削除されました(※1)。今回は、マカデミアナッツとマツタケのアレルギーについて説明していきます。
症例が増えているマカダミアナッツ
まず、マカデミアナッツについてです。6000年前にオーストラリアで誕生したといわれているマカデミアナッツは、豊富な栄養素が含まれていることから菓子、ミックスナッツ、ドレッシング、中華料理などでよく使用されますが、輸入量が増加すると共に、アレルギーの発症原因食品として、アナフィラキシー症例報告が増えてきています。ナッツ類全般の中では症例数が少ないものの、重篤な症状が出ることもあるため注意が必要です。
これまでの研究報告では、ヘーゼルナッツ、ペカンナッツ、アーモンド、クルミにアレルギー症状がある場合は、発症リスクがやや高いとも報告されています(※2、3)。該当するアレルゲンがある際には、食品にマカデミアナッツが含まれていないか十分注意しておきましょう。
アレルギー推奨表示に加わったといっても、表示義務食品ではないため、原材料表示に記載されていないことがあります。気にかかる場合は、食品の製造先へ確認することをお勧めします。
減少もなくなったわけではないマツタケ
次に、マツタケです。マツタケのアレルギー症例報告が減少しているからといって、マツタケをはじめとしたキノコ類のアレルギーがなくなったということではありません。推奨表示には含まれていませんが、シメジ、マイタケ、シイタケなどのキノコ類でもアレルギー症状が出ている方もいますので、調理時にはしっかり加熱するなり配慮することを心がけましょう。
さて、地域によっては梅雨入りをした地域もあると思います。梅雨になると気持ちも曇りがち。さらに、胃腸は湿気に弱く、食欲不振や消化不良などのトラブルになりやすいともいわれています。
今回は、どんよりとした梅雨を元気に乗り切る「シソたっぷりミート米粉パスタ」を紹介します。シソには胃の働きをサポートする作用があり、食欲不振時の症状改善の底上げにもつながります。シソの清涼感のある香りが気の巡りを促し、イライラや気持ちがふさぎ気味になりそうな症状を改善させやすいともいわれています。
今回は、型崩れしたハンバーグを活用しています。ひき肉を購入して丁寧に作る方法もありますが、「とことん手抜きをしたい!」「作り過ぎて余ったハンバーグを活用したい!」という時にお勧めの楽チンレシピです。余ったハンバーグのアレンジとしても使えます。
じめじめとした梅雨を時短メニューや食材を活用して、明るい気持ちで乗り越えていきましょう。
参考文献:
※1:消費者庁HPアレルゲンを含む食品に関する表示について (caa.go.jp)
※2:Helen A Brough , Jean-Christoph Caubet, et al: Defining challenge-proven coexistent nut and sesame seed allergy: A prospective multicenter European study. J Allergy Clin Immunol. 145(4):1231-1239,2020
※3:Michael Fraser Sutherland, Robyn O'Hehir, et al: Macadamia nut anaphylaxis: Demonstration of specific IgE reactivity and partial cross-reactivity with hazelnut. J Allergy and Clinical Immunol.104: 889-890,1999