今年度の高校ハンドボールで3冠を達成した富山・氷見高のサポートレポート最終回です。7月末から9月中旬までは、インターハイ、国体予選、国体と休む間もなく大会が行われました。この時期はコンディションの維持が非常に重要。特に夏場だったため、普段の食事をしっかりとるとともに、食欲を落とさないことも大切でした。
食欲を落とさないための工夫
食欲を落とさないための工夫は、しっかりとした水分補給、食べづらい場合は果物や麺類で栄養補給、香辛料を使って食べやすく、食欲がでるメニューにすることです。試合時の補食では、果物の人気がありました。
インターハイでは暑熱対策として、補食にブドウ、イチゴなどの冷凍果物を用いて、試合後の体温を下げていました。生のフルーツも保冷バックに詰めて、冷たくしたものを提供していました。果物は糖質、カリウム、ビタミンCなどを含んでおり、非常に良い補食となります。ほかにも、カステラ、どら焼き、豆乳、ヨーグルトなども人気がありました。
国体時はだいぶ過ごしやすい気候になっており、食欲が低下する心配は特になかったので、冷凍果物などは使用しませんでした。選抜、インターハイ、国体と買い出し係の生徒も3回目で慣れていたので、こちらが何も言わなくてもカステラ、バナナなどを選んでいました。
栄養士が遠征に帯同する利点
栄養士がチームに帯同する利点は以下が挙げられます。
(1)食事時に一緒にいることで、どれを食べていいか確認したい時や、食事での悩みがその場で解決できる。
(2)選手の体調管理ができる。
(3)事前の食事内容の確認ができる。
(4)補食やお弁当、サプリメントの調達。
(5)食への意識が高まる。
こちらも、その場にいることでチームや選手の状態が分かり、細かく対応することができます。トーナメント戦では、素早いリカバリーで疲労を回復させ、コンディションを整え、次の試合に備えることが必要です。食べられなければ、リカバリーができません。試合のたびにさまざまなことが生じるため、臨機応変の対応が求められます。
9月17日、国体決勝。チームは最後の試合を迎えました。食事は特に変わったこともなく、いつも通り。こちらもいつも通り送り出しました。