お孫さんの食事を作っているおばあさまからのご相談です。「明日は孫の試合なので、頑張れるように、今日はカツを作ろうと思います! 後は、何をそろえようかしら?」

かつては「試合に勝つ(カツ)」という験かつぎから、試合前夜にトンカツやヒレカツ、カツ丼などを食べる選手もいましたが、この方も「カツ」で送り出すことが多かったようです。

試合前の食事のアドバイスをさせていただき、胃腸に負担をかける揚げ物を控えるよう伝えると、かなり驚かれていましたが、「今日は頑張るわ」と気持ちを改めて、夕食の準備に入られました。

ここで改めて、試合前日の食事のポイントをお伝えします。

<試合前日の食事のポイント>

エネルギー源となる糖質中心。ご飯に果物も忘れずに
消化不良を避けるため、揚げ物、唐揚げ、フライなど油を多く使用した調理は避ける
食中毒防止のため、刺身、お寿司など生ものは避ける

試合当日を迎えるにあたり、緊張する選手もいるでしょう。おなかの調子が乱れることも考えられますので、消化の良い食事、普段から食べ慣れた食事をそろえましょう。

今回は「豚肉とニラモヤシのオイスター炒め」を紹介します。糖質からエネルギーを作り出すときには、ビタミンB1が必要で、ビタミンB1の吸収を高めるにはアリシンも重要です。豚肉にはビタミンB1が、ニラにはアリシンが多く含まれています。

前日は、揚げ物など油を多く含む調理は避け、胃腸に優しく食べやすい「勝負めし」を準備しましょう。

管理栄養士・舘川美貴子