お正月で体脂肪が増えてしまった…そんな選手が増える季節です。オフの前に「生活リズム、甘いもの、お菓子の食べ過ぎには気を付けて」と注意しますが、うまくいかない時もあります。

増えた体脂肪を急激に減らそうとして、食事抜きや極端な食事制限をすると、体重は減るかもしれませんが、大切な筋肉まで奪ってしまいかねません。計画的に食事を見直す必要があります。

太りやすくケガしやすく

注意点としてはまず、食事回数を減らさないこと。1日2食や1食にして食事間隔をあけると、人間の体は飢餓状態になったと思い、次の食事でより多くの栄養を吸収しようとして太りやすい体になるため、逆効果です。

また、必要なビタミン、カルシウムや鉄などのミネラルが不足して、体の根幹の筋肉や骨、血液などが壊れる原因を作ります。食事量や中身を見直すことは大切ですが、長期的な体作りという点では、非常に危険です。体の材料であるタンパク質をしっかりと確保し、3食+補食で体を作って行きましょう。体作りのチャンスを自分で逃してはいけません。

無月経や骨粗しょう症のリスク

女子選手の場合は、急激な減量や食事制限によるエネルギー不足の状態が続くと、無月経や骨粗しょう症などの原因となります。これでは良い状態で競技を行うことができません。減量する時は自己流ではなく、栄養士、管理栄養士、スポーツ栄養士やコーチなどと相談をして進めましょう。

今回は「豚ヒレのマーマレード焼き」を紹介します。低脂肪、高タンパク質、ビタミンB1、ナイアシン、鉄を多く含む豚ヒレをマーマレード焼きにしました。漬けこみなのでそのまま冷凍保存し、作り置きすることができます。柔らかくおいしい主菜です。

管理栄養士・舘川美貴子