部活動が再開され、延期されていた大会が開催されるようになってきました。とはいえ、準備不足から体力面や戦術面などで不安を抱える選手も多いでしょう。試合が終わるとホッと安心して、それまでは行っていた試合後のリカバリーへの意識が薄れていることはありませんか。

できるだけ早いタイミングで摂取

連戦であればなおさら、次の試合に備えるために素早く疲労を回復させることが大切です。そのためには、試合後の栄養補給がとても重要となります。試合直後は時間を空けず、できるだけ早いタイミング(できれば30分以内)で、エネルギー源となる糖質や、体の材料となるタンパク質を補給しましょう。

糖質:タンパク質=3:1の割合

何をどれくらい摂れば良いのかというと、回復を早めるには「糖質:タンパク質=3:1」の割合です。肉や卵、乳製品とタンパク質源ばかりではなく、ごはんやパン、麵、果物などの糖質を少し多めに取り入れましょう。

例えば、「100%果汁ジュース+ハムサンド」「カステラ+牛乳」「サケおにぎり+フルーツヨーグルト」といったように、糖質とタンパク質を含んだリカバリー食の組み合わせを事前に用意しておき、ユニフォームから着替える前に補給しましょう。

リカバリー食セットを準備しておく

ただし、現在は競技会場で補食を食べることが難しい場合もあります。そんな時は、栄養補助食品のプロテインやゼリー、エネルギーバーなどを組み合わせて、対応しましょう。衛生状態が悪い場合、手軽に補給をしたい場合も、これは使える方法です。

リカバリーのための補食は、運動によって壊れた体を早く回復モードにさせるために必要です。もちろんこれだけでは、十分な栄養補給にはなりません。その後、しっかりと次の食事でバランスの良い食事をとり、早めに寝て、疲れた体をゆっくり休めましょう。

今回は、「食欲アップ!リカバリーごろごろチャーシューおにぎり」を紹介します。甘辛いチャーシューとネギの香りは、疲れた体に染み渡ります。チャーシューのたれはしょうゆ、酒、みりん、砂糖で作るのではなく、市販の焼き肉のたれなどを使ってもいいでしょう。大きなおにぎりが食べられない、食べづらい場合は、ピンポン玉サイズにすると、一口で食べやすいですね。

早く以前のように、選手みんなで試合内容の話をしながら補食が食べられる日が戻ることを願っています。

管理栄養士・舘川美貴子