今年の冬至は12月22日です。冬至とは二十四節気の1つで、1年の中で最も昼の時間が短く、夜の時間が長い日で、「一陽来復」の日とも言います。冬至は太陽の力が一番弱まった日であり、この日を境に再び力が甦ってくるという前向きな意味合いを含んでいます。

縁起を担ぐ風習や食べ物

冬至を境に運も上昇するとされているため、縁起を担ぐ風習や習慣が行われています。食べ物では、カボチャ(南瓜)を食べて栄養をつける、体を温めるゆず湯に入って無病息災を願う、赤い色が邪気を払うとして冬至の朝に小豆粥を食べるといったものがあります。カボチャと小豆を一緒に煮た「カボチャの小倉煮」も、冬至の日によく食べられますね。

「ん」が2回つく冬至の七種

また、幸運が得られる、縁起が良いとして「冬至の七種(ななくさ)」を食べるという風習もあります。「ななくさ」と聞くと、春の七草が思い浮かびますが、全く別のものです。冬至の七種は「なんきん(カボチャ)、にんじん、れんこん、ぎんなん、きんかん、かんてん、うんどん(うどん)」で、名称に「ん」が2回付く7種類の食べ物のことを言います。「うん」が2倍になるのを期待したいですね。

この冬至の七種の中でもよく食べられているのが、カボチャではないでしょうか。カボチャは、粘膜の乾燥を防ぎ、ウイルスや細菌の侵入を防いでくれるビタミンA、強い抗酸化作用を持つビタミンC、血行をよくするビタミンEが多く含まれています。風邪などをひきやすい季節ですので、冬至にカボチャを食べて健康に過ごしたいですね。

今回は「カボチャと厚揚げの煮物」を紹介します。試合の日の食事にもとても良い1品で、作り置きもできます。鍋で煮ても、電子レンジでも簡単に作ることができますので、ぜひお試しください。

冬至の日は、昔からの風習を参考にしながら食事も楽しんでみてください。

管理栄養士・舘川美貴子