<塩鮭専門店:昭和食品(下)>
毎日、鮭を食べているからか、しゃけこさんこと昭和食品の佐藤友美子社長(56)はとても若い。同じく、昭和食品で働く夫の耕治さん(62)も若い。
管理栄養士の今井久美さんは、鮭の特徴的な栄養価、化粧品の成分にも使われるアスタキサンチンについてこう説明します。
「鮭の赤い色は、アスタキサンチンというポリフェノールの色素で、非常に高い抗酸化作用があります。屋外で競技を行う人は、毎日強い紫外線を浴び、また運動時に多くの酸素を取り込むことで活性酸素を発生しやすくなります。活性酸素は細胞を酸化させ、ダメージを与えるものですが、アスタキサンチンの抗酸化作用により、活性酸素の発生を抑えることができます。またアスタキサンチンには、脂肪燃焼を促進させる働きもあるため、持久力アップにも効果があります。マラソンやサッカー選手には、適した食材です」。
また、鮭の尾や皮はコラーゲンが多く、魚特有のマリンコラーゲン(海洋性コラーゲン)も含みます。コラーゲンは、肌だけでなくじん帯、腱、骨に存在し、弾力を与えています。今井さんは「吸収の良いマリンコラーゲンは美肌効果が高かったという文献もあり、女性だけでなくアスリートも皮まで食べたほうが良いでしょう」と加えました。
塩鮭レシピを考案、他のプロとのコラボも
しゃけこさんは、色々な塩鮭のレシピを考案し、ホームページやチラシに掲載。他の食材を扱うプロとコラボし、新メニューも提案しています。どの種類の鮭が適しているか、クセを生かして使い分けます。
例えば、長期間干すことで出汁が効く南部鼻曲がりはパスタやアヒージョ。優しい味の時鮭は、季節の野菜やキノコと一緒にホイル焼き。紅鮭は干し貝柱との中華がゆやチャーハン、パングラタンやリエットなど。和洋中、何にでも合う食材です。
しゃけこさんの塩鮭レシピに加えてもらおうと、今井さんに「塩鮭のマリネ」を作ってもらいました。時にはお肉の代わりのメーンになったり、脇役として主役を引き立てたり、塩鮭の魅力は底が見えません。
HP:tsukijisalmon.com
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