パンの材料には緻密な意味がある

それでは最後に、パンの材料をまとめました。以前「パンが膨らむ理由を探せ」でもお伝えしましたが、「米粉パンのレシピ」とともに改めて紹介します。

<パンを作るための最低限必要な材料>

強力粉
 パンが膨らむグルテンを含む。炭水化物であり、パンの主成分。
イースト菌
 砂糖や小麦粉をエサにして、発酵により二酸化炭素(炭酸ガス)を発生、膨らむ力はベーキングパウダーや重曹よりも強い。ただし生き物のため、最適な発酵温度(約40℃)があり、発酵するのに時間がかかる(30分~1時間)。
砂糖
 イースト菌の発酵の原料となる。焼き色を付けたり、パンに味を与える。

 生地を引き締め、かつグルテンを形成しやすくする。雑菌の繁殖を抑える役割もある。パンの味を調える効果がある。 

<入れると風味がアップするもの>

牛乳
 香りをつけたり、コクを出したりする。焼き色をつける働きもある。ミルクパンや食パンなどに使われる。スキムミルクで代用する人も。
バター
 グルテンの膜を薄くするため、ボリュームが出る。硬いパンがふっくら柔らかに。香りづけに使われる。使う量に応じて、ロールパン、デニッシュパンなどが作ることができる。
米粉
 もっちりとした触感に。全体量の小麦に対して1~2割がおすすめ。それ以上入れるとグルテンが出にくく、なかなか膨らまないパンに。

<簡単なシンプル米粉パンのレシピ>

材料(米粉20%配合バージョン、1人分)
[A]
・強力粉…120g(※米粉を入れない場合は、強力粉150g)
・米粉…30g
・塩…3g(小さじ1/2)
[B]
・砂糖…10g(大さじ1)
・ぬるま湯(40℃)…100cc
・ドライイースト…3g
・バター…5g(ひとかけ)

作り方
(1)コップに[A]を入れて箸でぐるぐる混ぜる
(2)ボウルに[B]を入れて箸で軽く混ぜたら、(1)を加えて箸で混ぜる
(3)まとまったら手で約15分こね。グルテンを作る
(4)べたべたの状態からまとまってきたら、バターを入れてこねる
(5)一次発酵。濡れふきんをかぶせて電子レンジ(200W)に1分かけ、そのまま40分間放置(ワット数が選べないときは、解凍モードがおすすめ)
(6)好きな形にする
(7)二次発酵。同じようにふきんをかぶせて、電子レンジ(200W)に1分かけ、そのまま30分放置
(8)250℃に余熱したオーブンに入れて、200℃で15分焼く(焦げそうであれば5~10分経過した後、170℃に落として焼く)