<栄養素を無駄なく摂る食べ方:野菜編>
キュウリは、さっぱりした味わいや歯切れのよい食感から、食欲が落ちがちな暑い時期には食べやすい野菜です。95%以上が水分のため食事からの水分補給にもなり、体内の塩分濃度を調整するミネラルを含んでいます。皮につやがあってみずみずしく、触ると痛いくらいのトゲがあるものが新鮮で、おいしさが違います。
◆主な栄養素
ほとんどが水分のため含有量は多くありませんが、利尿作用や体内の塩分濃度を調整するカリウムを含み、むくみの解消や高血圧予防に役立ちます。青臭さの元であるピラジンという成分には、血液をサラサラにする効果があると言われています。
◆保存するなら
湿気を嫌うのでぬらさないようにし、乾いたキッチンペーパーか新聞紙などで包んでポリ袋に入れ、冷蔵庫で保存します。収穫後から糖度は減少していくので、なるべく早く食べましょう。
◆栄養素を無駄なく摂るコツ
ぬか漬けにするとビタミンB1、B2が増え、糖質や脂質、タンパク質などの代謝を助けます。
また、キュウリは切り方によって、さまざまな食感を楽しめる野菜です。皮を縞目にむいて輪切り、薄切り、千切り、スティック状など、料理に合わせて切り方を工夫するとよいでしょう。和え物には叩いて食べやすい大きさに割る方法も。味が絡んでおいしくいただけます。浅漬けなどには蛇腹切りがおすすめ。縦に置いて上から2/3くらいの深さまで斜めに薄く切り込みを入れ、裏側にも同様に切り込みを入れます。食べやすい大きさに切り分けて使用します。
【料理研究家、栄養士・今泉久美】