<栄養素を無駄なく摂る食べ方:野菜編>

カボチャ

 カボチャは固い皮に覆われているため日持ちがよく、丸ごとであれば長期の保存が可能です。日本カボチャと西洋カボチャ、ペポカボチャに大別され、近年多く出回るのは甘みが強くホクホクした食感の西洋カボチャ。へたがよく乾いていて、持つとずっしり重いものが良品。カットされたものは果肉の色が濃く、種が詰まってわたが乾いていないものを選びましょう。

主な栄養素
 ビタミンEは野菜の中でもトップクラスの含有量を誇り、ビタミンCも多く含みます。抗酸化作用のあるβカロテンも豊富で、ビタミンC、Eとの相乗効果で血行促進や美肌効果が期待できます。糖質も多く、エネルギー補給にも適した食材です。市販の冷凍品も、栄養価はほぼ変わりません。

保存するなら
 丸ごとであれば常温で、カットしたらわたと種を除いてラップで包み、冷蔵庫で保存します。

栄養素を無駄なく摂るコツ
 βカロテンは実より皮に多く含まれます。スープやサラダなどには、皮ごと使うのがおすすめです。また、βカロテンは脂溶性のため、油と一緒に調理すると吸収率が上がります。西洋カボチャの炭水化物量は、水分の多い日本カボチャと比較すると約2倍でカロリーが高め。油を控えたい場合は、先に電子レンジなどで加熱してから調理するとよいでしょう。

 種にはリノール酸や亜鉛などが豊富に含まれています。わたを洗い流して乾燥させ、中身を取り出してカリッとするまで炒るとおいしくいただけます。

【料理研究家、栄養士・今泉久美】