<栄養素を無駄なく摂る食べ方:ハーブ編>

ローズマリーは中海沿岸原産と言われるシソ科のハーブで、海辺に多く自生しています。日本へは江戸時代後期に伝わったとされ、和名を「迷迭香(まんねんろう)」と言います。古代から食用や薬用、美容、香料など幅広い用途で用いられてきました。

殺菌力があり、人の集まるところや病室の消毒、伝染病の予防にも使われたそうです。14世紀につくられた最初の化粧水と言われる「ハンガリー水」の主成分でもあります。

古代ギリシャでは、頭をスッキリさせ記憶力アップの効果もあるとされ、学徒が髪に挿していたそうです。

葉の色が濃く肉厚で、みずみずしいものを選びましょう。

主な栄養素と無駄なく摂るコツ
ローズマリーで注目されるのは、香気や色素などの成分であるファイトケミカル(フィトケミカル)です。含有量はハーブの中ではトップクラスで、強い抗酸化力があり、殺菌、抗菌、防腐、抗ウイルス、強壮、集中力アップ、リフレッシュ、血行促進、抗炎症、鎮痛、利尿、経通、抗アレルギー、食欲増進、消化促進、防虫、デトックスなど多くの作用があります。

肉や魚などの臭みを取り、保存性を高めることから、調理の下処理や香りづけ、マリネなどに用いられます。また、ジャガイモとも好相性です。

生薬名を迷迭香(メイテツコウ)といい、血行促進、健胃、鎮痛、駆風作用などがあります。

期待される健康効果は、風邪予防、ガン予防、鎮痛、消化促進、疲労回復、生活習慣病予防、免疫力向上、アレルギー症状緩和、冷え性緩和、アンチエイジング、美肌、メンタル安定などです。妊娠中や高血圧の方は摂取に気を付けてください。

保存するなら
保存する場合はキッチンペーパーに包んでからポリ袋に入れ、野菜室に立てて保存します。グラスに生けておくこともできます。

フレッシュで使いきれない場合は、冷凍やドライもできます。

オリーブオイルやワインビネガーに1週間から10日ほど漬けておくと香りが移り、ハーブオイル、ハーブビネガーとして使えます。

【管理栄養士・高木小雪】