あまりにも、今までと異なる生活をしていた4月、5月。目標としていた全国大会が中止になり、中・高校生はどのように気持ちを処理していたのでしょうか。

娘の保護者という立場で数年前にインターハイに行った時のことと、今年起こっている様々な出来事を重ね合わせると、スポーツ栄養士としてではなく、母の気持になってしまい、思わず自分の方が先に泣いてしまいそうになりました。

そんな中、今だからできることを精一杯やっている選手たちに、毎日、励まされてきました。連日、同じ距離を走り、「タイムが良くなっている」とスタッフに報告している選手、すっかりお料理の楽しさを知り、「今日は○○を作りました!」と写真を送ってくれる選手、中高生でもしっかりと前を向いて頑張っている選手ばかりでした。

例年以上の熱中症対策を

今後、少しずつ練習が再開されていきます。しかし、自主トレをしていたとはいっても、ハードに練習していた頃のような体はできていません。急に暑くなったこの時期にトレーニングを再開するので、例年以上の熱中症対策と体調管理が大切です。

一方で、この休み期間中、体が大きくなった選手もいるでしょう。身長が伸びた選手もいるのではないですか? 体を大きくしたかった選手は、自粛期間を上手に使えたことになります。残念ながら、体重を増やしてはいけなかったのに、増えてしまった選手もいることでしょう。

今の自分に合ったトレーニング

どちらにしても、トレーニングが再開すると体が重い、思うように動けないなど感じることもあるでしょう。焦りも出るかもしれませんが、体の変化に気を配り、くれぐれも無理をしないようにして、今の自分に合ったトレーニングを行いましょう。無理をすると、ケガや故障にもつながります。体調を整えるにも食べることへの意識は大切です。

自己流ダイエットは禁物

もし、体重について悩んだ時は、食に関して相談できる人がいるなら、すぐに相談してください。自己流の“ダイエット”はおすすめできません。体は多くのエネルギーはもちろん、様々な栄養を必要としているのです。

摂取エネルギー量を減らしたい時は、食べているもののエネルギーについて考えてみてください。サラダにかけるドレッシングについても意識を向けましょう。

ドレッシングでエネルギーの増減

今回紹介する「ゆで卵と季節の野菜100gのサラダ」にかけるドレッシングをマヨネーズで作ると85kcalですが、ヨーグルトで作ると21kcalと約4分の1になります。余計な脂質をとらないようにするだけで、エネルギー量は変わってきます。

対して、摂取エネルギーの制限がない選手や体重を増やしたい選手は、ヨーグルトをマヨネーズに置き換えることでエネルギー量をアップできます。マヨネーズ10gに粒入りマスタード5g、はちみつ1gを混ぜて「ハニーマスタードマヨ」にしてもいいですね。

先日、とってもおいしそうなスナップエンドウをいただきました。庭に植えたらたくさん実がなったそうで、サラダに使いました。ゆで卵をサラダチキン変えて、アレンジしてもOKです。1人暮らしの方の朝ご飯におすすめの1品。手軽に簡単に作れるのでお試しください。その際、かけるドレッシングも意識してみてください。

静岡スポーツ栄養研究会/管理栄養士・青島千恵