前回は「1日の摂取エネルギーが3500kcalのバランス献立組み合わせ例」を紹介しましたが、今回は、これよりもエネルギー必要量が少ない人、多い人はどのように調整をしたらいいかをお話しします。

エネルギー必要量が約2500kcal~3000kcalの場合
運動部の女子中学生や運動習慣のある成人女性、運動部に所属していない一般高校生など
・主食、主菜の量を2~3割減らす
・間食、補食を控える

エネルギー必要量が約4500kcal~5000kcalの場合
ラグビーや野球、アーティスティックスイミングなどの競技、ハードに運動しながら身体も大きくしたい男子高校生
・主食、主菜を中心に量を2~3割増やす
・早朝食、間食、夜食と、補食の量や回数を増やす

体組成を測定し、食事の記録も

とはいえ、私たち人間はロボットや機械ではありません。1日に必要なエネルギー量は、体格や運動量だけでなく、その日の体調や心のコンディションなどによっても変わってきますし、一定ではありません。

つまり、体をしっかり作っていくためには、身長や体重をはじめとする「自分のカラダの見える化」が必要です。体組成を測定し、筋肉量や体脂肪量の変動や食事を記録することを習慣化していきましょう。

体重の増減がない場合は、今の食事で現状を維持しているということになります。体重を増やしたいのに減ってきている場合は、食事量を増やしましょう。身長が伸びているのに体重が増えない場合も、同様に食事量を増やしていきましょう。

丸めない&揚げないの焼きメンチ

今回は、丸めず揚げない「キャベツのスコップメンチカツ」を紹介します。

私は、静岡6次産業化サポートセンター専門家に登録されて10年になり、新商品開発やレストランやカフェの運営時のレシピ開発ほか、運営に関わる助言してきています。先日も、静岡県袋井市のキャベツ農場を見てきました。そこで思いついたのが、このレシピです。

静岡県袋井市のキャベツ農場
静岡県袋井市のキャベツ農場

単にキャベツといっても、春キャベツ、冬キャベツ、そしてその中でも甘みが強い品種やたくさんの特徴を持った品種に分かれています。冬キャベツは加熱するとおいしい品種が多いのですが、細かくしすぎないのもおいしさの秘訣です。

畑に実ったみずみずしいキャベツ
畑に実ったみずみずしいキャベツ

キャベツのスコップメンチカツ」は、耐熱容器にキャベツ、合いびき肉、パン粉などの材料を並べてオーブンで焼くもの。丸めない&揚げないは、ズボラな私にぴったりです。

キャベツはビタミンC、K、葉酸が豊富

キャベツにはビタミンC、ビタミンK、葉酸が多く含まれています。そのほか、胃の粘膜の保護や再生を促進させる「ビタミンU(キャベジン)」が含まれていることでも有名です。とんかつやフライにたっぷりの千切りキャベツが添えられているのは、理にかなっています。

なお、ビタミンCやビタミンUは水に溶けやすく熱に弱い性質があるため、サラダなど生のまま食べると効率よく摂ることができます。加熱調理する場合は短時間で調理すると損失を少なく抑えられます。

冷凍保存がおすすめ、時短調理にも

食べ切れなかったキャベツは冷凍保存がおすすめです。適当な大きさにちぎるか、ざく切りにして冷凍用保存袋に入れて平らにします。細胞が壊れることで火の通りが早く、味もしみやすくなります。調理に使うときは解凍する必要はなく、そのまま使用できるので、時短にもなりますよ。

食べきれなかったキャベツは冷凍がおすすめ
食べきれなかったキャベツは冷凍がおすすめ

静岡スポーツ栄養研究会/管理栄養士・中野ヤスコ