新型コロナウイルスの感染防止のため、首相の休校要請から2週間あまりたち、子どもに何を食べさせたらいいか、頭を悩ませているご家庭も多いと思います。一時的でしたが、スーパーの店頭から米やパスタなどの主食がなくなり、カップ麺や冷凍食品の売り上げが急激に伸びているという報告がありました。

一方で、運動不足の子どもが増えて、体重が増えているという話もでてきています。食料品にかける金額も上がっており、いかに安く、子どもに必要な栄養素がとれるものを簡単に作れるかが、求められている気がします。

そこで今回は「1品で多くの栄養素がとれるそば」を紹介します。不足しがちなカルシウムや食物繊維がとれ、糖質をとりすぎずにタンパク質をとるメニューです。

コツはそば選び。十割、もしくは二八そばを選ぶことがポイントです。そうすることで、他の主食よりもタンパク質や食物繊維、鉄などをとることができます。

つまり、そばを食べながら、肉や野菜を食べたことになるのです。特に十割そばの場合は、そば湯もしっかり飲みたいものです。

そばにのせる具の納豆は、運動量が落ちたときやストレスなどによって生じる便秘の解消にもつながります。野菜は、栄養価の高いスナップエンドウやスプラウトを使うようにします。スナップエンドウを数十秒ゆでたら、そのお湯で、鶏肉もゆでてしまいましょう。

干しエビをのせれば、不足しやすいカルシウムも簡単にとることができます。さらに、冷蔵庫にショウガのストックがあれば、トッピングしましょう。よく選手も、「お寿司などについてくるショウガが結構たまる」と言いますが、酢漬けにしたショウガ「ガリ」をこのような時に使ってもいいのです。

どうでしょうか。そばをさっとゆで、あとは必要な食材をのせるだけ! それぞれの食品の栄養素を上手に組み合わせれば、時間をかけずに子どもに必要な栄養素がとれる食事が作れるのです。

管理栄養士・川端理香