年末が近づいてきました。バレーボールだけでなく、バスケットボール、サッカー、ラグビーなどは全国大会が間近に迫ってきます。全国に行けなかった多くのチームや個人の選手にとっては、鍛錬の時期です。

寒くなり、乾燥しやすいシーズンは、風邪やインフルエンザといった感染症が流行します。インフルエンザはもちろん、少しの風邪でもパフォーマンスは低下します。発熱して練習を休めば、それまでの技術の伸びが停滞することもあります。特に伸び盛りの選手は、日々驚くほど向上していたスキルのスピードが止まってしまうことすらあります。ケガや故障と同様、風邪で体調を崩さないことは、アスリートにとってとても大切なことなのです。

冬場の練習後の飲み物として

私が高校生女子を強化していた頃、練習後にはいつも牛乳を飲ませていました。冬は温かいココアにするのが定番でした。

選手は常に同じようなサイクルの生活をし、目標とする大会に向けて練習しています。生活の変化があまりない中、季節や行事を絡め、冬至の時期にはカボチャのポタージュスープを作っていました。

すると、さすが女の子たちです。練習後のダウンが終わり、いつもはココアが入る容器に違う色のものが入っているのを見ると「キャーーーーッ」と声を挙げて喜んでくれました。

今回のレシピは、そんなカボチャのポタージュをベースにした「こころもカラダもほっくり!カボチャスープ」です。

昔から「冬至にカボチャを食べると風邪をひかない」と言われます。現在、スーパーなどで売られているのは西洋カボチャが主流で、日本カボチャより糖質、カリウム、カロテン、ビタミンCが多いのが特徴です。

カボチャのカロテンは皮膚や粘膜を作るのに関わり、風邪などの感染症予防には大切。油に溶けやすい脂溶性のため、少量でも油を使うことで、使わない場合に比べて吸収率が2倍以上もアップします。このレシピでは、バターを使いました。

濃厚なカボチャのスープで心も体も温め、風邪や感染症から嫌がられるカラダになりましょう!

管理栄養士・月野和美砂