9月下旬ともなると残暑が終わり、体の不調が出てくる季節です。不調の原因の大半は、猛暑で大量の汗をかき、栄養的なことからくるものですが、そうではないこともあります。

体が少しずつダメージを受ける「故障」

偶発的ながら、原因がはっきりしている事故で体を痛めることを「ケガ」と言うのに対し、体が少しずつダメージを受けて起こる状態を「故障」と言います。

故障すると、最初はスポーツ活動の時だけ痛かったのが、ひどくなると日常生活でも痛みが生じます。栄養的な問題もあって段々顕在化していくものや、繰り返し同じ動作を行うことで起こる場合もあります。

疲労骨折の原因は摩耗した…

高校生女子のバレーボール部を強化していた頃、「足の中指(中足骨)のところが痛い」と、疲労骨折した選手がいました。栄養に関しては日頃からきちんと管理していたので気になり、シューズを見せてもらうと、疲労骨折した個所が当たっていただろう中敷きの部分が、擦り切れていたのです。

買ってまだ、数カ月のシューズ。彼女はセッターでジャンプトスをしていました。他のチームと比べて練習時間は相当短いにも関わらず、これほどシューズが摩耗するのかと驚きました。

短い練習時間でも、走ったり、跳んだり、踏み込んだり、床を蹴ったりする動作で、足裏の特定の部分に大きな力が加わることが繰り返されて、シューズの靴底は摩耗します。中高生になって体重が重くなると、小学生の時の衝撃とは比較になりません。

その後、彼女は頻繁にシューズを買い変えるようになり、私も時々、選手たちのシューズの中を見せてもらうようにしました。外側が傷んでなくても中敷きだけ変えることは可能です。中敷きがへたってきたら定期的に買い替えるようにしましょう。

シューズの点検も習慣に

スポーツ活動の裾野において、選手がケガや故障をせずに活動するためには、チームスタッフが様々なところに気を配る必要があります。毎回履くシューズの点検も、選手自身がセルフコンディショニングの1つとして習慣化できるといいですね。

今回紹介するレシピは「鶏肉とヒジキの梅煮」です。ヒジキには鉄やカルシウムが豊富に含まれ、鶏むね肉には良質なタンパク質が含まれます。梅干しの酸っぱさはクエン酸です。鶏肉とクエン酸がヒジキのもつ鉄の吸収を促進してくれます。

カルシウムや鉄、タンパク質をしっかり体に入れて、まずは食事面を原因とする故障をせず、スポーツ活動ができるようにしましょう。

管理栄養士・月野和美砂