新型コロナウイルスの第6波は、小中高校生にも感染を広げました。授業が完全にオンラインや分散登校になった、部活動が全くできないという状況に置かれた人もかなりいると思います。そのため、1人でも行える筋力トレーニングやランニングなどで体を動かしてきた選手も多いのではないでしょうか。
やりたい練習ができなくなり、やる気を失う気持ちも理解できます。しかし、どんな状況であっても「自分のカラダの進化だけは止めない」という気持ちで、自主練習に取り組んで欲しいですし、そんな選手や支える保護者を応援したいものです。そんな思いを込めて、1人で行うトレーニングについてお話ししていきます。
1人で行うトレーニングのポイント
アスリートの体作りの目的の1つに「増量」があります。筋力をつけるため、野球やサッカーの選手がオフ期に取り組むものとしてイメージする人がいるかもしれませんが、最近では男子バレーボールでも、外国人選手との体格差をカバーするために本気で取り組んでいる人もいます。
一般的に、アスリートが適切な負荷や頻度で筋力トレーニングを行えば、おのずと筋肉量が増えていきます。「筋力トレーニング」と聞くと、ジムでマシンを使ったものを思い浮かべるかもしれませんが、自重(自分の体重)を負荷にして行うトレーニングでもきちんと行えば、かなり筋肉はついていきます。
1人で行う自重トレーニングは誰かに見られているわけではないので少し楽をしたり、手を抜いたりすることができます。しかし、体は正直です。筋肉への刺激が減れば、筋肉は増えていかないのです。月1回程度、定期的な体組成を確認してみると、それがはっきりと見えてきます。
とは言っても、単に数値を見て喜んだり、落ち込んだりせずにその期間のトレーニングの内容、頻度、取り組みの状況や食事の内容や量、摂るタイミングなどを振り返り、次の1カ月の課題を具体的に設定することが大切です。特に今後も、新型コロナによって活動が大幅に縮小されることは想定しておく必要があります。次に同じ状況になった時に、今回の反省点を生かすようにしましょう。
今回は「プチヴェールと砂肝の炒め物」を紹介します。プチヴェールは1990年に静岡県でケールと芽キャベツのかけ合わせによってできた野菜です。フランス語で「小さな緑」という名前で、世界初の「非結球芽キャベツ」と言われています。
カルシウムや葉酸、鉄などのミネラルや、抗酸化作用を持つビタミンCやβカロテンもたっぷり含まれており、かなり栄養密度の高い野菜です。筋肉量が増えるときは、それに合わせて鉄分も必要になるので、鉄分が多く脂質が少ない砂肝と合わせて食べると効果的です。
ランニングやトレーニングの後にぴったりな栄養満点のおかずです。チームで練習ができない時も、トレーニングと食事とをしっかり整えていきましょう。