スポーツの秋。各地域で子どもから大人まで参加できるスポーツイベントがたくさん開催されています。会場で、よくスポーツとセットでPRされているのが地域の特産品です。スポーツイベントに参加する方に話を聞くと、「スポーツをすることはもちろん、それと同じくらい食が楽しみ」として様々なイベントに参加しているようです。
アスリートでも、食への関心が高い選手は「いつ・何を・どのように食べるか?」という目的に合わせたスポーツ栄養を実践しやすい傾向がありますし、食べることが好きな選手は「好きなものを食べるならこのタイミング!」といったアプローチが効果的に働きます。一方、スポーツには一生懸命取り組むけれど、食への関心が低い選手の場合、こちらからいくら効果的な情報を伝えたとしても、なかなか選手自身が実践するには至りません。
家庭やチームで「食のイベント」を
ジュニアアスリートの場合、スポーツを始めるとクラブやチームの活動がメインになり、それ以外の活動の機会が減ってしまうことがあります。食への意識を向ける方法として、試合や合宿の食事の際に、「ご飯の量をはかってみよう」といったテーマを設けてみると、自分と他の人との「食べる量」の違いについて確認しあうなど食を考える機会になります。以前、ビュッフェスタイルの食事で「10種類以上食品をそろえてみよう」とテーマを与えたところ、自分から嫌いな食材を選び、それ以来、自宅の食事も残さないようになった選手がいたと聞いて驚いたこともあります。
スポーツ栄養を実践するための第1歩は、「食に興味関心を持つこと」です。たった1回のきっかけで変化が起きることもありますが、現実的には定期的に「刺激」することが必要です。チームでの交流会、家庭での行事食やお祝いなど、日常とは異なる食を楽しむイベントを設けて、食の関心を高めるきっかけを作りましょう。
今回紹介するレシピは「カボチャの炊き込みご飯」です。カボチャには抗酸化力の高いビタミンA(βカロテン、αカロテン)、ビタミンC、ビタミンEが豊富に含まれています。また、野菜の中では糖質も多く含んでいるので、アスリートにはうれしい栄養たっぷりな食材です。βカロテンは皮に多く含まれているので、皮ごと使うのがおすすめです。
ハロウィンをきっかけにしても良いでしょう。ご飯が黄色く色づくのもかわいく、おにぎりにしてもお弁当に入れても華やかになります。スポーツ大会や運動会、秋の遠足などイベント時にも活躍しそうです。