毎日のお弁当を兄弟姉妹、複数の子どもたちに作っている方もいるでしょう。今回は異なる競技に取り組む兄妹のお弁当のポイントをお伝えします。

性別、年代、競技別のエネルギー量

まず、各年代に合ったエネルギー量(目安)のおさらいです。

※厚生労働省データ参照
※厚生労働省データ参照

エネルギー量は、炭水化物、タンパク質、脂質の3大栄養素の割合で調整。炭水化物は50~70%、タンパク質は10~15%、脂質が20~30%として合計100%で考えます。このほか、体の調子を整えるビタミンやミネラルを加えます。

持久、瞬発、筋力、ウエートコントロール系

次に、大きく分けてスポーツ競技は、持久系、瞬発系、筋力系、ウエートコントロール系と4つに分けることができます。年代とその日の活動量でエネルギー量を出し、各競技や目的によってご飯やおかずのバランスを整えます。

持久系
炭水化物(糖質)の比重を高くするため、糖質の多い野菜や果物も加えます。糖質をエネルギーに換えるビタミンB1も必要です。

瞬発系
しなやかな筋肉を作るため、タンパク質を多くとります。動物性:植物性=2:1の割合がいいでしょう。エネルギー消費量が多く、摂取量少ないと、筋肉を作るためのタンパク質をエネルギーに充ててしまうので注意です。糖質や脂質を効率よくエネルギーに変換するため、ビタミンB1やB2もとりましょう。

筋力系
筋肉を使うため、タンパク質を効率よくとります。筋肉は筋繊維が集まったもの。トレーニングや練習で筋繊維が破壊されますが、体内吸収率の早い水分の乳製品、牛乳やのむヨーグルトをとることで修復し、より強い筋肉となります。タンパク質の代謝に必要なビタミンB6も必要です。脂質は肉、魚、卵、大豆製品などタンパク質を含む食品から摂れます。揚げ物は控えましょう。

ウエートコントロール系
高タンパク低脂質の食品が基本。カルシウムもしっかりとり、骨強化を意識しましょう。

高校テニス部男子と中学体操部女子のお弁当

今回は、テニス(持久系)に励む高校生の兄と、体操(ウエートコントロール系)をしている中学生の妹を想定した「アスリート兄妹弁当」を紹介します。

左が兄、右が妹のお弁当。おにぎり、果物、つくねなどの量が異なります
左が兄、右が妹のお弁当。おにぎり、果物、つくねなどの量が異なります

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