年始は、餅を食べる機会が多かったのではないでしょうか。餅は効率よくエネルギー補給ができるので、お正月に限らず、アスリートには1年中、利用して欲しい食品です。今回は、餅の栄養について紹介しましょう。

餅はもち米を原材料として作られ、1個50gで約118kcalです。ご飯に換算すると、約70gと同等のエネルギー量で、小さめの茶碗1/2杯分になります。

コンパクトに糖質を補給できるので、試合前のエネルギー補給や日々の補食にお勧めです。例えば、焼いた餅をうどんに加えて「力うどん」に、しょうゆと砂糖の甘辛だれで「磯辺焼き」に、きな粉をまぶして静岡名物の「安倍川もち」にしても、おいしく食べられます。このように餅のレシピはバリエーションが豊富ですので、調理方法を工夫して毎日の食事に取り入れていきましょう。

餅は糖質が多いのが特徴ですので、マラソンなど長時間競技の試合前に行うグリコーゲンローディングの際に利用したり、試合当日の朝食に取り入れたりしている選手も多いですね。餅の粘りは、糖質のでんぷんの中の「アミロペクチン」によるもので、体の中でゆっくり消化していきます。試合や練習のタイミングを考えて、賢く補給していきましょう。

今回のレシピは「かきもち」です。お餅に少し手を加えることで、持ち運びもできる補食になります。油を使っているため、エネルギー不足を解消したいときにおすすめ。お正月のお餅は余っていませんか? そんな方はぜひチャレンジしてみてください。

女子アスリート/管理栄養士・上木明子