3大栄養素の1つであるタンパク質は、主にカラダの材料となる働きをします。筋肉だけではなく、臓器、血液、皮膚、髪の毛などもタンパク質が主材料になっています。それらの細胞は毎日少しずつ生まれ変わっているので、タンパク質を摂らなければなりません。
しかし、食べ物に含まれているタンパク質はそのままでは利用できません。体内でアミノ酸に分解されて、吸収され、臓器に蓄えられます。そして必要に応じていくつかのアミノ酸が結びついてタンパク質に再合成され、カラダの中で利用されます。
アミノ酸の種類は約20種類で、そのうちの9種類はカラダの中で合成できないので「必須アミノ酸」と呼びます。必須アミノ酸を含む食品は、食事から摂る必要があります。
必須アミノ酸は9種類揃えるのが大切
厄介なことに、必須アミノ酸は9種類全てが揃っていないとカラダの中でうまく利用されません。食品に含まれる必須アミノ酸9種類の含有率が全て100パーセントを超えているものをアミノ酸スコア(タンパク質の栄養価を評価する指標)100と表し、「良質なタンパク質」と言われます。
「良質なタンパク質」は卵、牛乳、鶏肉、豚ロース肉、馬肉、アジ、カツオ、サンマ、ブリなどの魚類といった動物性食品の多くや、枝豆や納豆など大豆加工品が挙げられます。「良質なタンパク質」を摂ることを意識しながら、バランスの良い食事の基本の形(参照:「意識しよう、バランスの良い食事の基本の形」)を整えましょう。
写真は「良質なタンパク質」の鶏肉と卵を使用した「サラダチキンと彩り野菜の冷やし中華」です。低脂肪の鶏むね肉をサラダチキン風に仕上げ、特有のパサつきもなく、食べやすく仕上がっています。
多くの種類の野菜やワカメ(藻類)と合わせることで、各種ビタミン・ミネラルや食物繊維、麺類からエネルギー源の炭水化物が摂れる1品です。乳製品と果物を合わせれば1食の献立として、これからの暑い季節に活躍してくれるでしょう。
自家製サラダチキンは、サラダ、サンドイッチの具などに応用できます。上のアレンジサラダはサラダ菜、レタス、ブロッコリー、アスパラガス、ヤングコーン、ラデッシュを使用していますが、季節の野菜なら何でもいいでしょう。ベーコンとサラダチキンはダイス型に切っています。
しっかりよく噛んで食べることで、減量中の選手も栄養も摂れ、満足感もあると思います。サラダにパン、ヨーグルトまたは牛乳、果物を加えれば献立として成り立ちます。
<自家製サラダチキンの作り方> ■材料 鶏むね肉…1枚 砂糖…大さじ1 塩…小さじ1強
■作り方 ①鶏むね肉の皮を取り、砂糖をもみ込み、しばらく置いてから塩を加えてもみ込み、冷蔵庫で1晩寝かせる。 ②鍋に湯を沸かし、鶏むね肉を4~5分コトコト茹で、火を止めてそのまま冷ます。 ③冷めてから切り分ける。
砂糖の保水作用を利用することで、パサパサ感のないものに仕上がります。ポイントは②の火加減。ハーブや香辛料を加えるなど、色々アレンジできますのでお試し下さい。