先日、あるプロ選手が前日の食事の摂り方を失敗したため、後半にスタミナが切れてしまい、パフォーマンスを発揮できなかったというニュースが流れました。また、別のあるプロ選手は勝利した際のインタビューで、数日前からエネルギーをため込む食事に変えたら、スタミナ切れを起こさず、最後まで戦えたということを言っていました。
試合中、最後までパフォーマンスを発揮するためには、「食事」も大きく関わっているということをプロ選手の弁からも改めて感じることができました。
試合前・当日はエネルギー補給
試合前・試合中の食事のテーマは「エネルギー補給」です。これは、試合の前日や当日だけ食事を意識するということではありません。日頃から「バランスの良い食事の基本の形」を整えた上でのテーマとなりますが、初めてこのコラムを読んだ方も今からでも遅くありませんので、食事に対しての意識付けを是非スタートさせていただきたいと思います。
炭水化物の補給がカギ
そこで、ロンドン五輪で28年ぶりのメダル獲得を果たしたバレーボール女子日本代表の元監督から聞いた話の中から、すぐにできることを紹介します。当時のチームの試合中のエネルギー補給は「カステラ」でした。
油脂を使用するシフォンケーキやパウンドケーキは脂質が多く含まれているのに対して、卵、砂糖、小麦粉、水飴、ザラメ糖を一般的な原材料とするカステラは、脂質が少なく、炭水化物が多く含まれています。炭水化物は効率の良いエネルギー源。消化が良く、腹持ちも良い食品です。
レースの前にカステラに蜂蜜をたっぷりかけて食べていたという、元オリンピックの長距離ランナーもいました。
この他、バナナやようかん、ゼリー飲料など、エネルギー補給に適した食品があるので、本番前(試合前)に試しておいて、自分に合ったものを見つけておくと良いでしょう。
野菜やイモ類からも摂取
試合前は、炭水化物から摂るエネルギー比率を上げますが、主食からだけではなく、炭水化物を多く含む野菜やイモ類を使った副菜などもおすすめです。食事についてのポイントは以下のコラムを参考にしてください
写真は「サトイモとハムのサラダ」です。手軽にできるポテトサラダもおすすめですが、秋に旬を迎えるサトイモを使用して目先を変えるのも良いでしょう。
炭水化物を多く含むイモ類、炭水化物をエネルギーに換える働きのあるビタミンB1を含むハム、ビタミンB1の吸収率を上げる働きのあるアリシンを含むタマネギを使用しています。副菜の1つとしてお試しください。