アスリートにとって、食事から必要な栄養素を摂るのと同様、不要なものをスムーズに排泄することも大切です。便秘になるのは不規則な食事、水分不足、ストレス、生活習慣などさまざまな原因があります。

<便秘予防、改善のための食事のポイント>

食事は3食とる
食物繊維を摂る
 食物繊維は水溶性食物繊維と不溶性食物繊維があります。水溶性は、水分を保持して便を軟らかくする働きがあり、リンゴ、キノコ類、海藻類、寒天、こんにゃく、キャベツ、ゴボウ、大根、納豆、アボカドなどに多く含まれています。不溶性は便のかさを増し、便を出しやすくする働きがあり、玄米、雑穀類、ゴボウ、タケノコ、イモ類、豆類、キノコ類などに多く含まれています。

発酵食品とオリゴ糖を摂る
 腸内環境を整えるヨーグルト、納豆、みそ、キムチ、ぬか漬けなど発酵食品や乳酸菌のエサとなるオリゴ糖を含むものを摂りましょう。オリゴ糖はバナナ、などに多く含まれています。

1日1.5リットルの水分を摂る
 水分摂取量が少ないと便が硬くなりやすいので、運動時に汗をかいたときだけではなく、朝起きた時にコップ1杯の水、食事の時、食間、入浴後とこまめに水分補給をします。特に起床時の水は胃腸を動き出させ、飲み方はゴクゴクと一気に飲む方が良いと言われています。

食事以外では、時間に余裕を持ち、朝食の後のトイレタイムを習慣にする、お腹のマッサージなどもあります。便秘気味の選手はパフォーマンスを最大限に発揮するためにも、便秘の予防や改善をしていきましょう。

食物繊維を多く含む「ゴボウと納豆のお好み焼き」
食物繊維を多く含む「ゴボウと納豆のお好み焼き」

写真は「ゴボウと納豆のお好み焼き」です。食物繊維を多く含むゴボウと納豆を使用したお好み焼き。良質なタンパク質も摂れ、主菜と副菜の材料を含む1品として、また補食(おやつ)としてもお試しください。

管理栄養士・石村智子