年末年始は食事の誘惑が多い季節ですね。アスリートとして季節感を味わい、行事食を楽しむためには、基本の食事の形を意識することと、食材の特徴を知ることが大切です。

今回は、クリスマスに食べる機会が多い鶏肉について見ていきましょう。

スーパーなどで一般的に売られている鶏肉の部位は、もも肉、むね肉、ささみ、砂肝、レバー、手羽元、手羽先などがありますが、可食部(食肉の場合は、骨、筋、内臓などを除き実際に食べられる部分)100gあたりのカロリー、タンパク質、脂質、その他栄養素の値は異なります。

鶏皮はコラーゲン(タンパク質の一種)、不飽和脂肪酸、ナイアシンなどが含まれていますが、カロリーも高いので、もも肉やむね肉などの取り除ける部分は取り除く、手羽元や手羽先など取り除けないものは、オーブンなどで脂を落として焼くと良いでしょう。

ささみや皮を取り除いたむね肉はタンパク質が多く、脂質が少ないのが特徴です。例えば、チキンカツなど油を多く使う調理ではささみを使用するといいでしょう。また、むね肉で作るサラダチキンはおすすめです。

レバーや砂肝は鉄、亜鉛などのミネラル類、ビタミンA、B2などのビタミン類も含まれているので、適量(焼き鳥1~2串分)を摂ると良いでしょう。「知って食べる」ことを意識し、食事を楽しみながらもしっかりカラダ作りやコンディショニングに生かしていきましょう。

写真は「ローストチキン」です。オーブンで焼くだけで簡単に作れるので、丸鶏が手に入りやすいこの時期にぜひ、お試しください。肉を食べた後、残った骨を煮出して漉(こ)すとチキンスープがとれるので、野菜を加えておいしいスープも作れます。

管理栄養士・石村智子