新型コロナウイルスの感染拡大防止として、休校、部活動の休止、試合の延期や中止などの措置がとられ、アスリートからも「心身に影響があると感じている」といった声を聞いています。休校だからと夜更かしをし、遅く起きると食事のリズムが乱れて3食摂ることができません。エネルギー量や栄養素の過不足に陥りやすくなってしまいます。

また、睡眠時間はしっかりとっているのに、だるさが抜けないことはありませんか。それは体内時計が狂ってしまっているからかもしれません。

私たちの体内には1日のリズムを作る遺伝子があり、体温・代謝・ホルモンの調節に関係しています。それらは「体内時計」と呼ばれ、コンディショニングに影響を与えます。実際の時間と体内時計のズレをリセットするには、朝の光を浴びることと朝食を摂ることと言われています。

起きたらカーテンやブラインドを開けて、部屋に朝日を入れましょう。6~8時くらいは目覚めのホルモンの分泌量が最も多いので、自分の通常の起床時間に合わせて毎日同じ時間に起きるようにしましょう。さらに、基本の食事の形に整え、バランスの良い朝食を摂ることは、体内時計のリセットだけではなく、カラダ作りにももちろん必要なことです。

基本の食事の形に整えやすく

朝食用のお気に入りのプレートを用意してみませんか? そのプレートに盛りつけていくと、基本の食事の形に整えやすく、足りないものなども見つけやすくなります。

例えば、写真のように前日のカレー(主菜と副菜の一部とみなす)の残り物に、主食としてトースト、副菜に茹でブロッコリーとミニトマト、ゆで卵(主菜の一部)、ヨーグルト(乳製品)、バナナ(果物)のようにプレートを埋めていくと、基本の食事の形に整えることができます。いつでも練習再開や試合に向かっていけるよう、日々体内時計をリセットしておきましょう。

大豆と牛ひき肉のカレー」は野菜をたっぷり使用し、アスリートに不足しがちなカルシウムや鉄も摂れるのでおすすめです。大豆は良質なタンパク質で、ビタミンB1・E、カルシウム、鉄などを、牛赤身ひき肉も良質なタンパク質、鉄、亜鉛などを多く含みます。

管理栄養士・石村智子