夏休みをどう過ごすかで、身長の伸びも変わってくるように思います。背を伸ばすためには、食事・睡眠・運動とすべてが大切になりますが、今回は「身長を伸ばすための食事のポイント」をお伝えします。

骨を伸ばす、骨を強くするというと、カルシウムを摂れば良いと考えるかもしれません。しかし、骨はカルシウムだけでできているのではありません。

骨は繊維状のタンパク質(コラーゲン)が骨格となり、その繊維の間にカルシウムが吸着してできています。そのカルシウムは体内に吸収されにくいため、吸収をサポートするマグネシウム、ビタミンD・K・CやB群、亜鉛や鉄など多くの栄養素が必要になります。これらの栄養素をバランス良く整えていくことが大切です。

とはいえ、食事の献立を栄養素で考えると難しいので、「基本の食事の形」を毎食整えていくことで、様々な栄養素を摂ることができるでしょう。

背が大きく伸びるタイミングには個人差があり、またそれがいつ来るのかは明確には分かりません。日頃から食事を整えて、背を伸ばす材料(栄養素)を摂っていれば、いつそのタイミングが来ても最大限に伸ばせることにつながります。

学校が休みとなり、いつもより時間がとれる夏休みは睡眠時間や食事内容を見直すチャンスです。夏休み前に親子で話し合ってみてはいかがでしょうか。実行する人としなかった人では、その差がきっと出てくると思います。

写真は油揚げを皮にした「油揚げシュウマイ」です。糖質をエネルギーに換えるビタミンB1が多く含まれる豚肉はもも肉など赤身の多い部分を挽いて使用すると、タンパク質を多く摂取することができます。

油揚げにはタンパク質、カルシウム、鉄、亜鉛などが多く含まれています。干しシイタケは、生のシイタケよりもカルシウムの吸収を促進するビタミンDが多く含まれています。主菜として、またはお弁当のおかずとしてもおすすめです。

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管理栄養士・石村智子