4月になると、ハヤタは高校3年生です。高校生活最後の年に向けて、悔いの残らないようにテニスの練習に励んでいます。
間もなく小学6年生になる妹のエミは、1年前と比べると身長が5センチ伸びました。食も細く、風邪をひくことも多かったのが、最近は体調を崩していません。水泳をして、ご飯を食べ、休養をとっているので体も随分丈夫になってきたようです。父キュウジさんは健康を意識し、運動するようになってから周りの人に「少しスマートになったね」と言われるようになり、俄然、やる気がでてきました。
この1年間、母ヨウコさんは食事作りだけでなく、お弁当作りにも力を入れてきました。ウイルスから身体を守る食事、補食、熱中症予防のための食事…家族のことを思ってお弁当を作った結果、自分の体調も良くなりました。毎日、早朝からのお弁当作りは大変ですが、家族が体調を崩すことなく、自分の目標に向かって頑張っていることが、ヨウコさんの一番の楽しみでした。
もうすぐ子どもたちは春休み。学校がある生活とは違って練習時間が長くなることもあり、生活リズムが変わって体調を崩しやすくもなります。特に、高校ラストイヤーのハヤタには1日1日を無駄にしてほしくはありません。そこでヨウコさんは、今まで得た知識をおさらいしながらお弁当を作ろうと考えました。
アスリートの食事の3ポイント
1、アスリートの食事の基本である6品をそろえる
主食、主菜、副菜、乳製品、汁物、果物はそれぞれ役割があります。毎食すべての品数をそろえる必要はありませんが、この6品を意識することで少しずつ自分の食事に対する意識が変化します。
2、エネルギーの補給とタンパク質の補給
疲労をためないために使ったエネルギーの補給は大切です。基本はご飯、パン、麺などの炭水化物を食べましょう。エネルギーを効率よく使うためにはタンパク質も一緒に食べましょう。
3、必要なのはビタミン・ミネラル
ウイルスから身体を守るためには免疫力が必要となります。そのためにはまずは腸内環境を整えましょう。発酵食品や海藻、野菜や果物なども意識して食べましょう。
ヨウコさんはこれらの食事のポイントを踏まえ、見た目でも食欲をそそる春らしいお弁当を考えました。「気分も免疫力も上がる!春の3色丼弁当」です。丼にすると、たくさんの食材で多くの栄養が摂れます。菜の花(緑)、シラス(白)、卵(黄)の3色で見た目を鮮やかにし、食事を楽しみながら免疫力を上げ、体調を整えられるものを作ってみました。