風邪をひきやすい陸上長距離選手におすすめの朝食は？スポーツ栄養士がアドバイス

管理栄養士・尾澤真紀さんのいるジュニア栄養相談室には毎日、ジュニアアスリートが食事や栄養について質問や疑問を持って訪れます。今日来たのは、陸上部に所属する高校2年生の男子、シュン君です。

高2長距離、175cm、55kg、体脂肪率10%

長距離が専門で、得意種目は5000m。記録会を控えて練習を頑張っていますが、体調面で気になるところがあるようです。

相談室ではまず、身長・体重を計測します。

■シュン君の身体データ
17歳男子、身長175cm、体重55kg、体脂肪率10%、種目系別身体活動レベルPAL2.50（持久系）、1日のエネルギー消費量3527kcal

※皆さんもまずは自分のエネルギー消費量を計算してみましょう。今回は、除脂肪体重から推定する国立スポーツ科学センター（JISS）方式で計算しましょう。詳細はコチラのページへ

シュン君　あー寒っ！　あ、尾澤さん、こんにちは！

尾澤　こんにちは。今年は11月に入っても暖かい日があったけど、ようやく本格的な冬が到来したね。そろそろ記録会がある頃じゃない？　確か昨年の今頃、夕方の暗い時間帯に走っていたよね？

シュン君　よく覚えてますね！　あれから1年、記録会は来週末です。最近、風邪で体調を崩して思うように走れなかったんで、せめて体調は万全にして臨みたいです。

尾澤　あら、最近は気温差も激しかったからかな。それにアスリートは風邪をひきやすいからね。

シュン君　え、そうなんですか？　「アスリートはカラダが丈夫」というイメージがあったので、なんで自分は体調を崩しやすいんだろうと悩んでいました。

尾澤　適度な運動は良いんだけど、シュン君のように強度の高い運動をしているアスリートは免疫力が低くなりやすいんだよ。これからの季節、記録会や試合に向けて益々、運動強度が上がってカラダへの負担が大きくなるときは、特に注意です！

シュン君　では、何をしたらいいですか？

尾澤　新型コロナやインフルエンザなどの感染症に罹らないためには、基本だけど手洗い、うがい、あとはマスクはした方が良いね。また、今の季節は水分補給を忘れがちだけど、空気が乾燥していると、喉だけでなく皮膚からも水分が失われてしまうから意識してこまめにとろう。

シュン君　運動中は喉が渇くから水を飲むけど、それ以外は喉が乾かないのでほとんど飲んでいませんでした。これからは学校にも少し多めに持っていきます！

尾澤　自分がどのくらい飲んだか確認できると、さらに良いね。尿の色でも脱水状態を確認しよう。色が濃くなったら注意です。

シュン君　免疫力を高めるには、何を食べたら良いですか。「鍋」が良いって聞いたことがあります。

尾澤真紀のジュニア栄養相談室

Jリーグクラブや甲子園常連校のサポート経験を持つ管理栄養士・公認スポーツ栄養士の尾澤真紀が、栄養相談室でジュニアアスリートのお悩みを解決します。毎月1回、毎回変わる登場人物とともにストーリー仕立てでお伝えしていきます。