今回は、「普段の食事を試合にアレンジ」の第3回です。第1回は「皿数を少なくする」、第2回は「主食以外で摂る糖質・食品」についてお話ししました。今回は「試合当日の朝」について考えましょう。

競泳の試合では、会場にウオーミングアッププールが1つしかない(メインプールと同じ)場合、7時~8時には会場入りし、ウオーミングアップを始めると思います。このようなスケジュールで選手を送り出すこともあるので、まずは「早朝に食べられない体より、何か食べられる体の方が良い」と考えてください。

また、早朝に出発する場合、準備の関係もあり、おにぎりやうどんなどの主食くらいしか食べられないことも多いでしょう。しかし、それも食品の組み合わせ次第で、必要な栄養素をしっかり摂れるのです。

朝早い試合当日の朝食にぴったり「みそ餅おこわでフルパワー」
朝早い試合当日の朝食にぴったり「みそ餅おこわでフルパワー」

今回紹介するのは「みそ餅おこわでフルパワー」です。

ポイントは
餅+米
焼き豚
の組み合わせ。

早朝からお茶碗山盛りのご飯や大きなおにぎりを食べるのは、「ご飯の量」だけでおなかがいっぱいになってしまいます。おなかが重いと泳ぎづらくなりますよね。そこで使うのが「餅」です。

お正月にお餅を食べた時、意外にたくさん食べられた経験はありませんか? 「みそ餅おこわでフルパワー」では、お餅を合わせて摂ることで「普段と同じように食べているようで、実は糖質量を多くできる」工夫をしています。

豚肉は糖質をエネルギーに変えるビタミンB1が豊富。トッピングのネギは、その吸収を高めるアリシンを含んでいます
豚肉は糖質をエネルギーに変えるビタミンB1が豊富。トッピングのネギは、その吸収を高めるアリシンを含んでいます

しかし、ただ糖質を摂るだけでは、泳ぐエネルギーにはなりません。それを回避してくれるのが「焼き豚」です。豚肉には糖質をエネルギーに変えるビタミンB1が豊富です。焼き豚は市販のものでも、ご家庭で作って余ったものでも構いません。味もしっかりついているので、そのままおにぎりにしても良いですね。

下ごしらえをしておけば、後は炊飯器にお任せです。準備は簡単。2つのポイントを押さえて「今日の試合でフルパワーを出せる」食べ方を身に付けましょう。

管理栄養士・松田幸子

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