毎日食卓に並べてほしい食材のひとつである「キノコ」は、低カロリーで食物繊維やミネラルなどの栄養素を多く含みます。味に関しても、うま味をたっぷりと含み、料理に加えるだけでおいしさに深みが出ます。
キノコ類に多く含まれているβグルカンという成分は、免疫力を強化する働きがあり、体調を崩しやすい季節の変わり目のこの時期に最適な食材です。
食物繊維も豊富
キノコは、80~90パーセントが水分でできているため、低カロリーです。食物繊維が豊富で、100グラム当たり2~4グラムほど含まれます。食物繊維は、水溶性と不溶性に分かれますが、キノコの大半は、不溶性です。便のかさ増しの役割をし、腸の掃除をしてくれる存在です。
乾燥でうま味アップ
干しシイタケや乾燥キクラゲなどのように、乾燥させたキノコには、ビタミンDが多く含まれています。天日干しすることで、そのビタミンDがさらにアップするのです。干すことで長期保存も可能になりますし、キノコのうま味が簡単に出るようにもなります。
<干しキノコの作り方>
シメジやエノキタケ、マイタケなどのキノコをバラバラにし(シメジは割いても可)、エリンギやシイタケは薄く切ってから、晴れた日に1日天日干しをします。そのままでも使えますが、さらに長く保存をするにはフライパンで少しいり、しっかり乾燥させます。
ビタミンDの生成のためなら、30分~1時間天日干しをするだけでも効果がありますので、ぜひお試しください。
さまざまな種類を取り入れる
キノコはそのまま冷凍もできます。冷凍するとうま味が出やすくなるため、おいしさが倍増します。安く売られているときなどに大量に買っても、冷凍をしておくことで長く保存できます。
炒め物、煮物、汁物、炊き込みご飯など、万能に使えますが、種類によって含まれる栄養素が違うので、さまざまな種類を取り入れることをおすすめします。
今回は、キノコの中でも、マイタケに含まれるタンパク質分解酵素で肉をやわらかくする「豚ももとマイタケのナンプラー炒め」を紹介します。
マイタケは、パイナップルやキウイなどに含まれている、タンパク質分解酵素を含んでいます。そのため、マイタケを肉と一緒に揉み込むことで、肉がやわらかくなります。今回は豚もも肉を使いましたが、脂質の少ない赤身肉や鶏むね肉など、調理すると硬くなったり、パサパサしがちな肉もやわらかく仕上がります。脂質を制限しているときに、パサパサの肉ばかり食べたくない…というときにも一役買います。
ちなみに、このレシピだけで、1日に必要なカリウムの6割、カルシウムやマグネシウム、鉄、亜鉛などのミネラルをたっぷり、さらにビタミンD、ビタミンB1、B2、葉酸などのビタミンも豊富に取れます。ぜひお試しください。