今回は、抗酸化ビタミンでもあり、風邪予防やストレス対策、花粉症対策にも効果的な「ビタミンCの摂り方」についてお話しします。
ビタミンCは、多くの動物は体内で作り出すことができますが、ヒトの体では作り出すことができません。そのため、外から継続的に摂取する必要があります。特にアスリートは、エネルギーをたくさん生み出す分、活性酸素も多く、紫外線やストレスなどのダメージもあるため、日々ビタミンCの摂取を意識していかなければなりません。
使われる割合は決まっている
体内では、ビタミンなどの栄養素は、使われる割合が決まっているとされ、優先順位のようなものが存在します。ビタミンCが風邪や花粉症に効くのは、免疫細胞で使われる割合が多い(需要が大きい)という意味を示します。
代表的な免疫細胞は白血球。風邪の菌やアレルギーの原因とされるヒスタミンが体内にあると、増えてこれらを攻撃しますが、この白血球の働きを助けるのがビタミンCです。
吸収される量には限界がある
また、ビタミンCのような水溶性ビタミンは、一度に摂っても吸収される量には限界があります。研究報告によると、ビタミンCは、1回の量が1000mgを超えると吸収率が悪くなるとされており、こまめに補給した方が吸収されやすいようです。
血液中に取り込まれたビタミンCは全身に行き渡り、すぐに排泄されます。3時間後に血中濃度が最も高くなり、6時間後には元に戻ってしまいます。つまり、3時間おきに補給し続ければ、常に血中濃度を高く保つことができるのです。
3時間ごとの補給で症状緩和
風邪をひいているとき、アレルギーがひどいときは、通常よりもビタミンCの必要量が増しているときなので、3時間ごとに補給すると、症状の改善につながるでしょう。試合前や風邪予防であれば、6時間以内にある程度の量を補給すれば足りるので、食事でのビタミンCを強化することが大切です。
ただし、アスリートは常に酸化との戦いなので、日常的にビタミンCを多めに摂ることをおすすめします。
ビタミンCは「美肌にも良い」とも言われますが、免疫細胞や副腎(ストレスに関係)などからの需要が大きいので、まずはこれらが満たされて初めて、肌にビタミンCが行き渡ります。体内の必要なところに足りていないと肌に到達しないので、しっかり補給しましょう。
今回紹介するレシピは、今が旬のイチゴを使った「イチゴの白あえ」です。食事のデザートとしても、おやつとしても、簡単で栄養素たっぷり。生でとった方が、ビタミンCの損失を防ぎます。
次回は、ビタミンCがどんな食品に多く含まれているのかと、実際の摂り方についてお話しします。