長い梅雨からいきなりの猛暑続きで、いまだ体が暑さについていかない人が多いのではないでしょうか。改めて、水分とミネラルの摂り方を確認していきたいと思います。

夏バテっぽい、疲れが抜けない、体がほてっているなどの症状が出ることが多いこの時期。まず練習前後は、体をしっかり冷やすことが大切です。保冷剤やアイスパックを手に持ったり、首やわきなどを冷やしたり、練習後のアイスバスで体温を下げるのも効果があります。

運動時以外は糖分のないドリンク

同時に栄養摂取で気をつけたいのは、水分とミネラルの摂り方です。のどが渇いて大量の水分をとることになると思いますが、運動時以外の日常では、糖分が入っていないものを選びましょう。水分と一緒に大量の糖分をとってしまうと血糖値の乱高下が起こり、逆に疲労感が出てしまうため、運動中以外は、市販のドリンクでも甘いものは避けたほうが無難です。ドリンクを手作りする場合は、どのくらいの糖分を入れるか自分で把握できるので、はちみつなどで多少甘くしても構いません。

マグネシウムを意識して

ミネラルは、汗として水分と一緒に排出されてしまうので、大量に汗をかいた日は、いつも以上に摂るよう意識しましょう。特に私が意識してほしいとお伝えしているミネラルは、マグネシウムです。マグネシウムが多い食材としては、海藻類、大豆製品、魚介類。暑い日の夕飯は、お刺身にあおさのみそ汁、冷奴、海藻サラダなどといったメニューがオススメで、外食でも、意識すればクリアできる献立ですよね。

みそ汁は夏場にとりにくいという声も多いですが、実は夏こそ食べてほしいメニューのひとつです。みそやだしからミネラル、タンパク質が補給できます。具を海藻や大豆製品、貝類にすることでさらに栄養価が高まります。

鉄や亜鉛も積極的に補給

鉄や亜鉛も補給していきたいミネラルです。鉄や亜鉛が豊富で、積極的に摂りたい食材としては、赤身の肉や魚、アサリやシジミなどの貝類など。ミネラルの吸収を高めてくれるビタミンCも同時に摂取できるとより良いので、緑黄色野菜やフルーツも食卓に並べると良いですね。

「海塩やにがり+レモン汁」

食事以外では、夜寝る前と朝起きた時に「海塩やにがり+レモン汁」を水に溶かして飲むと良いでしょう。特に、疲労度が強いと感じた日の夜には、必ず海塩を入れた水分を摂るようにすると、朝起きた時の疲労感も変わります。海塩は、できるだけマグネシウム含有量が多いものを選ぶと良いでしょう。ドリンクにするのが苦手な方は、少量の海塩をなめてもOKです。

今回は、夏にこそ積極的に摂りたいメニューや食材を紹介してきました。熱中症や夏の疲労対策に参考にしてくださいね。今回のレシピは「アサリと豆腐とアオサの酒蒸し」です。スープまでおいしい1品です。ぜひお試しください。

管理栄養士・園部裕美