8月に入りました。暑い時期の食事に活躍するのが、さっとゆでるだけで用意できる麺類です。中でも、冷たい麺類はつるりとした口当たりが良く、食が細りがちな子どもに炭水化物を補給できるお役立ちメニューです。

 日本ではおなじみの冷製パスタですが、パスタの本場イタリアでは、もともとパスタを冷やして食べる習慣がなく、家庭で冷製パスタを食べるようになったのは、ごく最近のことなのです。

 メニューのバリエーションも、実は最近になってネットや雑誌などから広がり始めたばかり。人気なのはトマトを使ったものや、さわやかなバジルソースなどを合わせた手軽にできるもの。イタリアの夏も暑いので、手の込んだソースではなく、さっと合わせて仕上げるものが多いのです。

 それでは、家庭で冷製パスタを作るときのポイントをいくつか紹介します。

パスタの種類
 なるべく細めの麺を選びましょう。太めのものは、食べる時にくっついてしまい、食べにくくなってしまいます。イタリアでは、カッペリーニやフェデリーニという細めの麺をよく使います。スパゲティーニなどでもよいでしょう。

しっかりゆでる
 「パスタはアルデンテがいい」と言われますが、冷やす場合はしっかりとゆでることが大切です。メーカーの推奨時間を参考に、しっかりとゆでましょう。

冷やし方
 素麺やそばと違い、麺自体に塩を使用していないのがパスタ。流水でザアザアと洗ってしまっては、パスタのうま味やゆでた時の塩加減を流し切ってしまいます。ボールなどに氷をはり、少量の水を加えます。そこにゆでたてのパスタを入れて、一気に冷やしましょう。
 冷やしたパスタは、ザルにとってしっかりと水分を切りましょう。その後、ボールに麺を入れ、好みのソースで味を付けます。その際、オリーブオイルを加えると、麺がくっつきにくくなります。

 冷たい麺メニューならではの悩みは、つい単品摂取になり、炭水化物のみに栄養素が偏ること。冷たいパスタには野菜や、タンパク質が豊富なチーズやツナ缶などの食材をプラスすると、バランスも整えやすくなります。

トマトとモッツァレッラの冷製パスタ
トマトとモッツァレッラの冷製パスタ

 今回は、甘味の強いミニトマトをたっぷり加え、一緒にモッツァレラチーズも合わせた「トマトとモッツァレッラの冷製パスタ」を紹介します。冷やしたパスタに一度、トマトソースを絡めておくと、パスタがくっつきにくくなります。ご家庭ではトマトジュースを利用すると、より手軽に作れます。食欲が進まない暑い日に、ぜひお試しください。