根菜がおいしい季節になりました。レンコン、ゴボウ、サトイモ、サツマイモ…きんぴらや煮っ転がし、おいしいですね。
これらの根菜類は、実はイタリアではなかなかお目にかかれない食材です。実際にイタリア人が食べているわけではありませんが、今回はいつも作るお惣菜の味つけを、イタリア食材を使って変えてみませんか? 作り方はいつもと同じなのに味付けを変えるだけで、ご飯だけではなく、パンやパスタにも合わせやすくなるから不思議です。
今回紹介するのは、レンコンを使った一品。唐辛子を加えた辛いトマト風味、「アラビアータ」風にしてみましょう。
アラビアータとはパスタ料理の1つで、唐辛子を利かせた辛いトマトソースをあえたもの。イタリア語で「怒った」という意味で、カッカしているような辛いトマトソースを指して、この名前が付いたそうです。
手軽に味を調えられるように、今回はトマトペーストを使用していますが、お手持ちのトマトピューレやホールトマト缶でも代用可能。ホールトマト缶を使う場合は、ちょっと煮詰めてから加えると、短時間で調理できます。
レンコンは食物繊維が豊富なだけではなく、レモンに匹敵するほどビタミンCが多く含まれています。また、切ったときに糸を引きますが、これはオクラやナガイモなどの粘り気のある野菜に含まれるものと同じ成分で、胃粘膜の保護や滋養強壮効果があるといわれています。また、風邪予防にも効果があるともいわれており、急に気温が下がる季節におすすめの食材です。