イタリア人はパスタばかり食べているようなイメージがありますが、実は米を生産しており、よく食べます。日本では、米は炊飯器などで炊きますが、イタリアでは「煮る」「ゆでる」などして火入れもします。
有名なのは「リゾット」。ブイヨンなどの水分を加えながら、米を煮るようにして炊く料理です。また、味つけをして煮炊きしたお米にパン粉をつけて揚げる「ライスコロッケ」もとても人気です。
そのほか、沸騰したお湯の中に米を入れて、「ゆでる」調理もよく登場します。体調を崩したり、風邪をひいたときには、ゆでた白米にオリーブオイルとチーズをかけて食べることも。まるで日本の白粥のようですね。
今回は、イタリア式に「ゆでて」火入れをしたお米の料理「イタリア風トマトかけご飯」を紹介します。お湯をゆでて米を加熱すると、米の粘りがとれてサラっとした仕上がりになります。冷ご飯を使っても、もちろんおいしくできます。
かけるソースは、トマトとミニトマトを軽く煮込んだものに、お酢を少しきかせてさっぱりとさせます。トマトは完熟のものを使うと、味わいが良くなります。スプーンでささっとすくって食べる、イタリアの夏のご飯の食べ方。ぜひお試しください。
【料理家・山内千夏】