オリンピック競技の中で、マラソンは男女とも注目されています。開催地リオデジャネイロは冬で、8月の平均気温は22度と比較的走りやすい気候ではありますが、42.195キロを2時間超で走り切るフルマラソンは、過酷なレースであることは間違いありません。
フルマラソンに必要なのは、走り切るまでのエネルギーを保つこと。そのため、エネルギー源をしっかりと補給しておくことが大切です。
エネルギー源は糖質と脂質ですが、レース前の食事は糖質優位の食事となります。脂質は消化吸収に時間がかかることと、脂質そのものが体に蓄えられていることから、あまりレース前の栄養補給としては適当ではありません。ですから、しっかりと糖質を摂取できるメニューにすることが重要です。
おすすめはご飯、うどん、餅など、腹持ちしていろいろなアレンジができるもの。
私は、シドニー五輪女子マラソン金メダリストの高橋尚子さんが率いるランニングチーム「チームQ」の管理栄養士を務めていました。高橋さんが大食漢だということは知られていますが、現役最後となる2008年名古屋マラソンのレース前には、しっかりと糖質を摂取するために、うどんをおかずにしてご飯を食べていました。私にとっても思い出深い、「味噌煮込みうどん」のレシピを紹介します。