アスリートは、貧血になりやすい選手が非常に多く見られます。なぜでしょうか。

 特に足を地面にたたきつけるような競技、足裏の衝撃が大きいスポーツは自身で赤血球を壊しているため、貧血になりやすくなります。サッカー、バスケットボール、バレーボール、剣道、陸上、テニスなど長時間走ったり、跳んだりし、靴に穴を空けてしまうような衝撃があるスポーツは要注意です。

 また、スポーツ選手は発汗量がとても多いですよね。汗は微量ですが、ミネラルも含み、その中に鉄も含まれるのです。

 貧血予防には、鉄の補給が必要です。鉄は体内では赤血球の中にヘモグロビンとして存在し、体内に酸素を運びます。エネルギーを生み出すためには不可欠で、不足するとエネルギーが産出できません、持久系のスポーツは必須です。

ヘム鉄:非ヘム鉄=2:1

 その鉄には、動物性のヘム鉄、植物性の非ヘム鉄があり、体内への吸収率はヘム鉄の方が良いと言われています。ヘム鉄は体内に蓄えられますが、非ヘム鉄は難しいので、こまめに摂るようにしましょう。バランスとしては、ヘム鉄:非ヘム鉄=2:1がベターです。

ご飯もしっかり食べられる「スタミナ鉄盛り丼」
ご飯もしっかり食べられる「スタミナ鉄盛り丼」

 今回紹介するのは「スタミナ鉄盛り丼」。非ヘム鉄のヒジキを使った丼です。ご自宅にある方は、ヒジキを鉄鍋で調理するといいでしょう。ヒジキは常備食材としてサラダ、煮物などに加えて日頃から食べるようにするといいですね。

 豚ひき肉、卵も加えて高タンパクなメニュー。丼物なので、ご飯もしっかり食べられます。トーナメントなどで試合が続く期間、試合前日、当日の一品に加えてみてください。

管理栄養士・山口美佐